ドル円は引き続き109円台後半で動意なく推移。109円70―90銭程度のレンジで取引され、連休前ということもあり取引は閑散。ユーロドルはドイツのGDPが予想を下回ったことで1.0828まで下落。

 株式市場はまちまち。ナスダックとS&P500は連日で最高値を更新したが、ダウは25ドル安。債券は続伸。長期金利は1.58%台へと低下。金は3日続伸し、原油は4日続伸。

1月小売売上高              → 0.3%
1月輸入物価指数             → 0.0%
1月鉱工業生産              → -0.3%
1月設備稼働率              → 78.6%
2月ミシガン大学消費者マインド(速報値) → 100.9

ドル/円   109.70 ~ 109.88
ユーロ/ドル 1.0828 ~ 1.0861
ユーロ/円  118.80 ~ 119.23
NYダウ   -25.23 → 29,398.08ドル
GOLD   +7.60  → 1,586.40ドル
WTI    +0.63  → 52.05ドル
米10年国債 -0.032 → 1.585%

本日の注目イベント

日  10-12月GDP(速報値)
日  12月鉱工業生産
米  株式、債券市場休場(プレジデンツデー)

 新型コロナウイルスの余波が広がっています。今朝の経済紙は一面トップで、「世界の企業、景気回復急減速」と題して、世界の企業業績は新型コロナウイルスによる肺炎の拡大から、1-3月期は5%減速する見通しであることを報じています。また香港では、「津波のような」衝撃に直面しており、来年度の財政赤字が過去最大に膨らむ恐れがあると、香港の陳財務官は指摘していました。中国国家衛生健康委員会が17日に発表した情報によれば、新型コロナウイルの感染症例が5万8182件に増え、死者は1696人になったようです。米国は「ダイヤモンド・プリンセス号」の乗客を帰国させるため、チャーター機2機を用意し、カナダと香港もチャーター機を用意することを表明しています。

 このような状況の中、中国の劉財務相は追加の景気刺激策を実施する方針を示しました。財務相は、「企業支援に向けて的を絞った、段階的な税、費用の削減措置を継続していく」と説明し、その上で、「大規模な減税や歳出削減といった措置により短期的に厳しさが増す可能性はあるが、国として中期的な視点を持ち断固たる姿勢でそうした措置を講じる必要がある」と述べ、一部の地域で経済分野の成長が新型コロナウイルスの影響を受けていることに対処する考えを示しました。(ブルームバーグ)中国では自動車メーカーの業績への影響が特に厳しく、1月の中国での新車販売は前年同月比18%減少したとの報告もあります。

 先週末に発表された米経済指標は強弱まちまちでしたが、2月のミシガン大学消費者マインドは、ほぼ2年ぶりの高水準でした。市場予想の「99.5」に対して「100.9」と予想を上回り、特に期待指数は「92.6」と足元の景気拡大局面では2番目の高さとなっています。ブルームバーグではその背景を、「記録的な低失業率と着実な賃金増を背景に、消費者マインドが改善。家計の財務動向と経済の見通しに対する見方が明るくなったことが影響している」と分析しています。米国ではボーイング737МAXの生産停止や新型肺炎の流行という逆風の中でも、経済成長は続くという見方が優勢のようです。

 ユーロドルは域内の景気減速を織り込む格好でじりじりと値を下げており、先週末のNY市場では、1.0828までユーロ安が進ましたが、ドル円は、ユーロドルでのドル高の影響から大きく円高は進まないものの、110円手前での足踏み状態が続いています。ユーロドルは下げ、ドル円が上昇しないことで、ユーロ円は118円台後半と、昨年10月以来となるユーロ安を記録しています。新型コロナウイルスの感染が広がって来た日本では景気への影響も懸念され始め、東京を「日本の武漢」と呼ぶような動きもあるようです。新型コロナウイルスの感染拡大が日本でさらに広まれば、「リスク回避の円買い」が進む可能性がありますが、感染拡大は日本の景気の足を引っ張ることにもなり、GDPの下押し要因にもなります。果たして素直に円を買うことが正しいのかどうかという見方もできます。

 本日のドル円は109円50銭~110円程度を予想しますが、本日は米国が祝日ということもあり、中国からコロナウイルスの感染に関する特別な情報でもない限り、引き続き緩やかな動きが予想されます。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)