ドル円は109円台を回復し、109円54銭まで急反発。米長期金利が上昇し、株価も大幅高になったことでリスクオフの流れが後退。ユーロドルは1.10台半ばを中心に引き続き小動き。

 株式市場はハイテク株を中心に大幅上昇。中国市場が落ち着いていることで新型コロナウイルスの感染拡大にも耐えられるとの見方が強まり、ダウは407ドル上昇。ナスダックも194ポイント上昇し、最高値を更新。債券は3日続落。長期金利は1.6%近辺まで上昇。ドルが買われたことで金は大幅安。原油は4日続落し、引け値でも50ドルを割り込む。

ドル/円   109.07 ~ 109.54
ユーロ/ドル 1.1033 ~ 1.1051
ユーロ/円  120.49 ~ 120.98
NYダウ   +407.82 → 28,807.63ドル
GOLD   -26.90  → 1,555.50ドル
WTI    -0.50   → 49.61ドル
米10年国債 +0.072  → 1.599%

本日の注目イベント

中  1月サービス製造業PMI
独  1月サービス業PMI(改定値)
欧  ユーロ圏1月サービス業PMI(改定値)
欧  ユーロ圏12月小売売上高
米  1月ADP雇用者数
米  12月貿易収支
米  1月ISM非製造業指数
米  ブレイナード・FRB理事講演
加  12月貿易収支

 新型コロナウイルスの感染例が2万件を超え、依然として感染の拡大が止まらない状況が続いているにも関わらず、昨日のNY株式市場は大きく値を戻し、ナスダック指数は最高値を更新しています。特別な材料があったわけではない中、中国市場が大きく崩れず、比較的落ち着いた動きを見せていることから、今回の新型ウイルス騒動にも耐えられるといった見方が株価を押し上げたようです。もっとも、中国の金融市場では昨日も人民銀行が大量の資金供給を行い、これが混乱を抑制していることも見逃せません。

 昨日のNYではリスク回避の流れが急速に後退したことから、債券や金が大きく売られ、長期金利が上昇。ドル円は109円54銭前後までドル高が進みました。この水準は先月24日以来のドル高で、ユーロ円も121円手前まで円安が進んでいます。もちろん、新型コロナウイルスの感染は広がっており、日本でも23人目の感染者が確認されていることから慎重な見方は必要ですが、何事に対しても早めの反応を見せる金融市場は、時として間違うこともままあります。まだまだ楽観視するのは早いと思われます。

 米大統領選に向けた候補者選びがアイオワ州で始まりましたが、民主党党員集会ではモバイルアプリの不具合が原因とみられる集計混乱が起きています。今朝7時の段階では62%の集計結果が発表され、事前の予想に反してブティジェッジ候補がリードしている模様です。2位はサンダース氏で、本命と見られていたバイデン氏は現時点では苦戦しているようです。

 一方、ギャラップ社の調査によると、トランプ大統領の支持率は49%で、大統領就任以来最高水準になっていることが伝えられています。ただ、同調査によれば、共和党員の94%がトランプ氏を支持しているが、民主党員ではわずかに7%となっています。米2大政党間の意見の差は87ポイントに広がっており、ギャラップ社が米大統領に関する調査を開始して以降最大の党派的分断を示していると伝えています。(ブルームバーグ)トランプ大統領は本日午前中に米議会で一般教書演説を行うことになっています。演説では、堅調な米経済や中国との間でかわした第1段階の貿易合意など、自身の実績をアピールすると見られ、大統領選への支持を訴えるようです。当社のセミナーでも何度か触れましたが、今年のキーワードである「トランプ」と「中国」からは目が離せません。

 ドル円は109円台半ばまで上昇したことで再び「日足の雲」を上抜けしてきました。ただ、「MACD」ではまだ完全にプラス圏に入ったとは見られず、このまま上昇トレンドが続くとは思えません。やや広めに見れば、108-110円のレンジ内での動きが続いており、今週、その下限である108円突破を試したものの、抜け切れなかったという状況です。しばらくは109円を挟んだ動きが続くと見られます。

 本日のドル円は109円~109円80銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)