2月3日、旧正月明けの上海市場は休場前比8%超の下落で始まった。寄り付き後にズルズルと下落するようなことはなく、ひとまず新型肺炎ショックによるパニックは回避された。しかし、依然として感染拡大に歯止めがかかっておらず、中国経済が被る影響が懸念されている。大和総研経済調査部 主席研究員の齋藤尚登氏は1月29日に「新型肺炎で成長率4%台へ落ち込みも」と題したレポート(全3ページ)を発表し、現時点で考えられる経済への影響を考察した。レポートの要旨は以下の通り。
 
 中国では、新型肺炎の感染拡大を封じ込めるために、武漢(湖北省)「封鎖」、全国民を対象とした国内・海外団体旅行禁止などの厳しい措置が講じられている。観光(ホテル)、娯楽、外食、一部小売、交通などが大きな打撃を受け、2020年1月~3月の実質GDP成長率は前年同期比4%台に落ち込む可能性がある。北京市の状況のヒアリングによると、市内は厳戒ムードに染まり、関連消費は壊滅的な影響を受けているという。さらなる下振れリスクは否定できない。2003年のSARS(重症急性呼吸器症候群)の教訓が示唆するのは、早期制圧が肝要であることと、終息後の景気の戻りは速いことである。(情報提供:大和総研)(イメージ写真提供:123RF)