ドル円は109円台で堅調に推移し、109円27銭まで買われたが、株価が上昇分を縮小し、長期金利が低下したことで109円を割り込む。ユーロドルは前日とほぼ同水準で推移し、1.1092まで下落。株式市場はアップルなど好決算を発表した銘柄が上昇をけん引したが、引けにかけては軟調に。ダウとナスダックはプラスだったもののS&P500は小幅安債券相場は反発、長期金利は再び1.6%を割り込み、1.58%台に。金は小幅に上昇し、原油は小反落。


12月中古住宅販売件数成約指数    →  -4.9%

ドル/円 108.98 ~ 109.27

ユーロ/ドル 1.0992 ~ 1.1021
 
ユーロ/円  119.95 ~ 120.23

NYダウ  +11.60 → 28,734.45ドル

GOLD   +0.60 → 1,570.40ドル

WTI   -0.015 → 53.33ドル

米10年国債 -0.072 → 1.584%


本日の注目イベント

独 1月失業率
独 1月消費者物価指数(速報値)
欧 ユーロ圏1月景況感指数
欧 ユーロ圏1月消費者信頼感指数(速報値)
欧 ユーロ圏12月失業率
英 BOE金融政策発表
英 カーニー・BOE総裁会見
英 BOE四半期インフレ報告
英 BOE議事録
米 新規失業保険申請件数
米 10-12月GDP(速報値)
米 企業決算 → アマゾン、コカコーラ、VISA、ベライゾン

 今朝方、今年最初のFOMCが終わり、政策金利であるフェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標を1. 50-1.75%に据え置くことを決めました。市場予想通り今回は無風でした。声明文では、(現行の政策金利は)「経済活動の持続的な拡大を支える上で適切な水準」であると説明し、短期金融市場の安定維持を目的としたプログラムを少なくとも4月まで継続する方針を明らかにしました。

 パウエル議長は会合後の会見で、「金融政策は米国民の助けとなる上で適切な状況にあると考えている」と述べ、経済活動については、「緩やかなペースで拡大しており、労働市場も力強い」と発言しています。さらに中国発の新型コロナウイルスの影響については、「われわれは非常に慎重に状況を見守っている」とし、「少なくとも短期的に中国の生産に影響するのは明白だろう」との見方を示しました。また、貿易を巡る緊張の低下など、「世界の成長が安定化しつつある可能性を示す若干の兆候がある」と述べる一方、「しかしながら、見通しに関して不確実性が残っている」と指摘しています。これは米中貿易協議は第1段階の合意には至ったものの、今後の交渉は依然不透明であることを指しており、「不確実性」には、今回の新型コロナウイルスも含まれるとの認識を示しました。

 FOMCの結果が公表されるまでは、昨日好決算を発表したアップルやマクドナルドの決算発表を好感して株価は上昇していましたが、その後急速に売りが膨らみ、S&P500はマイナスで取引を終えています。ドル円も109円台前半で底堅く推移していましたが、今朝6時台には109円を割り込む場面もありました。やはり、リスク選好への重石になっているのは、新型コロナウイルスの感染が止まらないことにあります。

 今朝の時点では、感染による死亡者数は169人と、死亡者数の増加は止まっていません。感染例は6095例と拡大が続いており、感染件数はSARS流行時を上回ったと報告されています。日本でも奈良県で一人感染が確認されていましたが、昨日新たに同じバスで勤務していた大阪のバスガイドさんの感染が確認されています。世界保健機関(WHO)は、今回の新型コロナウイルスの感染拡大について「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」に当たらないと判断していましたが、本日ジュネーブで緊急会合を再度行い、「緊急事態」に当たるかどうかを協議することになっています。会合は現地時間午後1時30分から始まり、協議に関する記者会見の模様は同日午後7時30分からWHOのツイッターやフェイスブック上で配信される予定になっています。(ブルームバーグ)

 米長期金利が低下傾向を見せています。昨日は再び1.6%を割り込み、1.57%台まで低下し、1.58%台で引けています。これは昨年10月10日以来の低水準ですが、その割にはドル円はそれ程円高が進んでいません。因みにその時のドル円の水準は107円台後半でした。株価との相関が崩れてきたことは何度もこの欄でも触れましたが、米長期金利との関係もやや乖離してきました。米中貿易問題や中東情勢に弾劾問題、さらには今回のコロナウイルスと、常に市場には「不確実性」が渦巻いており、極端に一方方向にポジションを傾けにくいという背景がありそうです。これは個人投資家に限らず、いわゆる投機筋でも同じことで、シカゴ先物市場での建玉を見れば一目瞭然です。この動きが、ドル円のボラティリティー低下につながっていると考えられます。

 本日は引き続き中国発のニュースに気を付けながら、トランプ大統領の弾劾裁判の行方にも注意したいと思います。本日のドル円は108円60銭~109円30銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)