ドル円は東京時間に108円73銭前後まで下落したが、その後は109円を挟みもみ合い。NYでは109円台に乗せたものの、上値は重く、長期金利の低下が重石に。ユーロドルは値動きのない中、前日と同水準で推移。1.1010まで売られたが、1.10台はキープ。株式市場はアジア株の大幅下げを受け、5日続落。ダウは一時500ドルを超える下げを見せ、引けにかけては下げ幅を縮小したものの、453ドル安と今年最大の下げに。債券は大幅に続伸し、長期金利は1.61%台へと急低下。金は3日続伸。一方原油価格は新型ウイルスの影響で需要が減るとの見方から5日続落。約3カ月半ぶりの安値を記録。

12月新築住宅販売件数    →  69.4万戸 

ドル/円 108.86 ~ 109.10

ユーロ/ドル 1.1010~ 1.1032
 
ユーロ/円  119.92 ~ 120.18

NYダウ  -453.93 → 28,535.80ドル

GOLD   +5.50 → 1,577.40ドル

WTI   -1.05 → 53.14ドル

米10年国債 -0.074 → 1.610%


本日の注目イベント

豪 12月NAB企業景況感指数
米 12月耐久財受注
米 11月ケース・シラ-住宅価格指数
米 1月消費者信頼感指数
米 米予算局(CBO)、経済・財政見通し
米 1月リッチモンド連銀製造業指数
米 企業決算 → アップル、スターバックス、ファイザー、ロッキード

 中国発の新型コロナウイルスによる死亡者は昨日の夜の時点で81人と、感染による影響が急速に拡大しています。昨日は李克強首相が発生地と見られる湖北省武漢に入り、感染拡大を止めるよう指示する報道がありましたが、まだ全く予断を許しません。中国では金融市場の取引再開を2月3日に延期し、上海では民間企業に対して、営業再開を来月9日以降に延期するよう勧告しています。また米国でも国務省は、新型コロナウイルスの感染拡大を考慮し、中国への渡航警戒レベルを4段階の上から2番目にあたるレベル3の「渡航の再検討」に引き上げました。米国では5人の感染が確認されていますが、米疾病対策センター(CDC)は、感染の可能性があるとして米国で監視下に置かれた110人中、27日時点で5人が陽性、32人が陰性、残りの73人が検査結果待ちだと報告しています。(ブルームバーグ)

 ドル円は昨日の朝方、日経平均株価の大幅安に伴い108円73銭前後まで売られました。ただ、その後も株価の下げが続き、NYでもダウが大幅に売られる中、上記水準を下回るドル安には振れていません。米長期金利も一時は1.59%台まで急低下し、恐怖指数といわれる「VIX指数」は直近1年の平均を上回る「17.8」で取引を終えています。危険水域といわれる「20」に迫ってきました。その意味ではドル円は底堅い動きを見せていると言えますが、この傾向は今回に限ったものではなく、昨年12月にダウやナスダックが連日最高値を更新している中でも、ドルの上昇は限定的でした。株価との相関が崩れているということでしょうか。

 12月の新築住宅販売件数が予想外に不調でした。市場予想の73万戸に対して69.4万戸と予想を下回り、さらに前月分も下方修正されています。12月の住宅着工件数が13年ぶりの高水準だったことや、同許可件数も高水準だったことで、期待感も高まっていましたが、ややネガティブ・サプライズでした。特に南部の減少が大きかったようですが、一部には今回の数字で、好調な米住宅市場も転機に差し掛かったのではないかとの指摘もあります。米住宅市場の拡大は、「住宅ローン金利の低下」と「株価の上昇による資産効果」の影響が大きいと見られています。偶然だとは思いますが、その株価も昨日は大きく下げ、タイミングが良すぎる印象です。ただ、今回の数字だけで米住宅市場のピークアウトを想定するのは時期尚早です。その証拠に、着工件数や、住宅許可件数だけではなく、12月の中古住宅販売件数も2019年で最も高水準を記録しています。

 日経平均株価が483円下げ、その後のNYでもダウが453ドル下げたことで、本日の日経平均も再び下げ圧力が強まりそうです。本日もまた同じような展開になると、株価下落の「負の連鎖」に陥る可能性もあります。日米どちらかの市場で反発すれば連鎖も止まりますが、通常その役割を担うのはNYです。NYでは本日、その決算発表が最も注目されている企業の一つ「アップル」の決算が発表されます。果たして流れを変える「ゲーム・チェンジャー」になれるのでしょうか。本日の日本株の動きと、ドル円が108円70-80銭で再び粘り腰を見せるのかも注目されます。ドル円は108円60銭~109円30銭程度と予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)