SBIホールディングス <8473> の子会社で、インターネットを利用した資金調達支援・M&Aプラットフォームの構築および運営を行うSBI CapitalBase(本社:東京都港区、代表取締役社長:紫牟田慶輝)は2019年12月16日、株式投資型クラウドファンディングサービスの投資家登録受付を開始した。サービスプラットフォームの名称は「GEMSEE(ジェムシー)」。課題解決や変革のために挑戦する者=Gemstone(原石)と、その価値に共感し支援する者=Seeker(探求者)との協働という、同社が目指すベンチャーファイナンスの姿を表現したという。
 
 株式投資型クラウドファンディングは、これまで一部のプロ投資家に限られていた非上場企業への投資と支援(エンジェル投資)の機会を多くの個人投資家に提供する新しい投資のカタチだ。非上場企業にとっては株式の発行によりインターネットを通じて多くの投資家から少額ずつ資金を集める新しい資金調達の手段となる。2014年に金融商品取引法の一部が改正(2015年施行)されて以降、着実に実績を増やしている。SBIグループでは、SBIソーシャルレンディングが貸付型クラウドファンディングサービスを2011年から提供してきているが、今回、新たに株式投資型クラウドファンディングサービス「GEMSEE」の提供を開始する。
 
 GEMSEEでは、単に非上場企業と投資家のマッチングの場を提供するだけでなく、資金調達後の企業をSBI CapitalBaseが継続的にサポートしていくことで企業価値の最大化を目指していくとしている。
 
 株式投資型クラウドファンディングは、法律によって、1企業あたり調達資金の上限は1年間に1億円未満、投資家の1社あたりに対する年間投資上限額は50万円という規定がある。「GEMSEE」を利用する投資家も、この規定に応じた投資上限が設けられる。投資先企業への投資については、「10万円」「30万円」「50万円」など分かりやすいコース設定で案内する予定だという。投資家登録は、専用サイトからオンラインで申し込みができる。登録や投資にあたって手数料はかからない。
 
 投資家は「GEMSEE」を使うことによってエンジェル投資の体験が容易にできるようになる。投資先企業のIPO(株式公開)やM&A(有力な企業に買収されるなど)等のエグジットのタイミングで譲渡益(キャピタルゲイン)が得られる可能性があることに加え、投資先企業から配当や株主優待を得られるケースも想定される。
 
 SBI CapitalBaseは、SBIグループが取り組んできたベンチャーキャピタルファンドやSBI証券でのIPO業務などを通じてグループ全体で成長企業を支援してきた実績があり、資金調達を希望する企業の目利き力を養ってきている。そのメガネに適ったいくつかの企業が「GEMSEE」での募集に向け準備をしているという。まずは投資家登録をし、募集案件の情報開示を待ちたい。
 
 なお、非上場株式は、大きなキャピタルゲインを得られる可能性がある一方で取引の参考になる気配や相場が存在せず、売りたいときに売れない可能性もあり、上場株式と比較すると換金性、流動性が著しく劣る。また、社債等のように利息や償還があるものではない。経済状況の大きな変化により、その価値が大きく失われるリスクもある。投資するにあたっては、投資先企業の事業内容等をよく吟味して、共感できて、応援してみたいと思える企業を選ぶようにしたい。