英市場調査会社ユーロモニター(Euromonitor)が発表した2018年におけるアジアの大規模小売企業トップ100に、テーゾイジードン投資[MWG](Mobile World Investment Corporation)が2年連続でランクインした。トップ100にランクインしたベトナム企業はMWGの1社のみで、内需企業ながら国内の小売企業の中で一人勝ち状態となっている。

  東南アジアではタイの小売最大手セントラル・グループ(Central Group)が運営するスーパーマーケット「ビッグC(Big C)」、イオングループを引き離し8位につけている。

  特記すべきは、ベトナム市場ではMWGが独走を続け、2017年に比べて2018年は2位以降をさらに引き離しているという点だ。ユーロモニターによると、2018年におけるMWGの売上高は3兆8870億USD(約415兆円)で2位の2.7倍相当だっただけでなく、2~5位の同年の売上高合計をも上回り、国内の小売市場では「MWG対その他企業」という構図ができている。

  ただし、地場系コングロマリット(複合企業)ビングループ[VIC](Vingroup)は売上高が2017年から2018年にかけて約2.6倍と大きく成長し、順位を8位から4位へ上げている。他業種で活動するVICは小売の店舗数も伸ばしており、市場に大きなインパクトを与えている。

  セントラル・グループは売上高を2017年から2018年にかけてやや減少させたが、在タイのグループ傘下企業の支援を受け今後数年は売上高を回復させていくとみられている。

  今後の小売市場は電子商取引(eコマース=EC)の発展により大きく変化するだろうと予測されている。EC地場大手「ラザダ(Lazada)」、「ティキ(Tiki)」、「ショッピー(Shopee)」などがランクインしてくることも大いに考えられる。米国の市場調査会社ニールセン(Nielsen)ベトナムのダン・トゥイ・ハー北部部長は、今後のベトナム小売市場はオンラインとオフラインを組み合わせた多くのチャネルを持つ企業が伸びると分析する。

  MWGは2500店舗を超える既存の販売拠点に加え、オンライン分野での強みを生かしてさらにチャネルを増やしていくことも想像に難くない。今後ランキングに入れ替わりがあるかどうかは、企業の努力によるところだろう。(情報提供:VERAC)