米FOMC発表を控え、ドル円は108円台半ばを中心に小動き。108円46銭まで売られ、やや円が買い戻される場面もあったが、取り引きは閑散。ユーロドルはFOMC前に買い戻しがやや優勢となり、1.1161まで上昇。

 株式市場は揃って下落。トランプ大統領が中国を批判したことで利益確定の売りを誘発。ダウは23ドル安で取引きを終える。債券相場は小幅ながら続伸。長期金利は2.05%台に低下。金と原油はともに4日続伸。


6月個人所得          → 0.4%
6月個人支出          → 0.3%
6月PCEコアデフレータ    → 1.4%
5月ケース・シラ-住宅価格指数 → 2.4%
6月中古住宅販売件数成約指数  → 2.8%
7月消費者信頼感指数      → 135.7

ドル/円   108.46 ~ 108.70
ユーロ/ドル 1.1138 ~ 1.1161
ユーロ/円  120.95 ~ 121.18
NYダウ   -23.33 → 27,198.02ドル
GOLD   +8.50  → 1,441.80ドル
WTI    +1.18  → 58.05ドル
米10年国債 -0.007 → 2.058%

本日の注目イベント

豪  第2四半期消費者物価指数
中  7月製造業PMI(速報値)
中  7月非製造業PMI(速報値)
独  7月失業率
欧  ユーロ圏4-6月期GDP(速報値)
欧  ユーロ圏6月失業率
欧  ユーロ圏7月消費者物価指数(速報値)
欧  企業決算 → クレディスイス、BNPパリバ
米  7月ADP雇用者数
米  4―6月雇用コスト指数
米  7月シカゴ購買部協会景気指数
米  FOMC 政策金利発表
米  パウエル議長記者会見
欧  企業決算 → GE、FCA
加  5月GDP


 昨日の日銀金融政策決定会合では、前回の会合で追加緩和の可能性がやや高まっていたこともあり、政策据え置きの結果が発表されると、108円台後半で推移していたドル円はやや売られ、108円60銭台に下落する場面もありました。昨日のこの欄でも述べたように、日銀としてはFOMCを前に動きにくかったと思われ、今年と来年の物価見通しを下方修正しただけで、「2020年春ごろまで」との現行の低金利政策を変更することもありませんでした。声明文では、「物価安定に向けたモメンタムが損なわれる恐れが高まる場合には、ちゅうちょなく追加的な金融緩和措置を講じる」とあり、これまでと同様、必要なら行動するとしています。黒田総裁は会見でこの点について、「政府・日銀間に最近の流行語《ちゅうちょなく》の意図的な共通性があるのか」との記者からの質問に対しては、「笑顔」で答えていました。

 ECBと日銀が政策会合を終え、いよいよ昨日からはFOMCが始まりました。世界で最も注目される中銀会合であり、世界で最も影響力のある会合の結果は、明日の朝方には判明します。「米金融当局の決断には失望した。Fedはもっと大幅な利下げをすべきだ」・・・トランプ大統領のそんなツイートが連想できそうな気がします。今回の会合では利下げは間違いないでしょうが、利下げ幅は「25bp」だろうと考えます。今朝の時点で、「50bp」の利下げ確率は17%になっていますが、実際の可能性はもっと低いのではないかと思います。

 米国の直近GDPは2.1%と、前期よりも鈍化してはいますが、相対的には依然として高水準を維持しています。住宅市市場では底入れの気配が出ており、再び拡大しそうな状況です。また、昨日発表された7月の消費者マインドも「135.7」と、予想を上回っていました。低インフレ率が利下げを正当化させる面はありますが、全体的には「50bp」下げる理由を見つけるのが難しい状況かと思います。日経電子版では昨日、「利上げを求める著名投資家」と題して、米運用会社グッケンハイム・パートナーズの投資責任者の声を紹介し、「急激な利下げが2000年のITバブル崩壊につながった」ことを例に挙げていました。他にもオークツリー・キャピタル・マネージメントや、世界最大のヘッジファンドの責任者も、「利下げのタイミングではない」との立場を示していました。

 それでも昨日トランプ大統領は当局へ圧力をかけ続けています。また、昨日から上海で始まった米中通商協議を巡っても、「中国の問題点は、約束を果たさないことだ」と述べ、「われわれは素晴らしい合意を結ぶか、全くの合意なしかどちらかだ」と語っています。(ブルームバーグ)協議は本日の午前中から行われますが、今回の協議で何らか合意がなされる可能性はほとんどないというのが市場の見方です。

 FOMCの政策発表は明日の朝3時です。焦点は言うまでもなく、「今回の利下げ後どの程度追加利下げの可能性を見込めるのか」という点に絞られます。「25bp」の利下げは既に織り込まれており、結局声明文と、パウエル議長の言葉からその可能性を探ることになります。

 本日のドル円はややワイドに、108円~109円程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)