ドル円は反発し108円目前まで上昇。前日のNY連銀総裁の発言で急速に高まった「0.5%利下げ」観測が後退。ドル円は107円97銭まで買われた後、107円80-90銭で越週。ユーロドルは1.12が底固いものの、上値を追う勢いもなく再び1.1204まで下落。ユーロ円も120円78銭前後まで売られ、前日の安値に並ぶ。

 株式市場は反落。「0.5%の利下げ」観測が後退したことに加え、ホルムズ海峡で英国籍石油タンカーが拿捕されたことでダウは68ドル安。ナスダックも60ポイント売られ8200を割り込む。債券は反落。長期金利は2.05%台へと小幅に上昇。金は反落し、原油価格は7日ぶりに反発。

7月ミシガン大学消費者マインド(速報値) → 98.4

ドル/円   107.59 ~ 107.97
ユーロ/ドル 1.1204 ~ 1.1239
ユーロ/円  120.78 ~ 120.97
NYダウ   -68.77 → 27,154.20ドル
GOLD   -1.40  → 1,426.70ドル
WTI    +0.33  → 55.63ドル
米10年国債 +0.031 → 2.055%

本日の注目イベント

日  黒田日銀総裁講演

 昨日の参院選では連立与党が過半数を獲得したものの、憲法改正の発議に必要な3分の2を獲得するには至っていません。消費税引き上げや年金問題が争点の一部でもありましたが、国民の多くはそこを含めて「アベノミクス」を評価しているということになるのでしょう。今後は消費税引き上げ後の経済対策などが打ち出されることになろうかと思いますが、連立与党の基盤が安定したことで、本日の株式市場にとっても「支援材料」になる可能性があります。

 中東ホルムズ海峡の緊張がさらに高まってきました。イランの革命防衛隊が英国のタンカーを拿捕した問題で、英国政府はイランに対して「重大な結果」が起こり得ると警告を発し、拿捕された「ステナ・インペロ」を即時解放するよう要求しています。ハント英外相は声明で、英国は来週、さらなる措置を講じると表明し、英国紙によると、イラン資産の凍結を含む外交・経済上の措置を検討しているようです。また英政府は、イランに再度制裁を科すためにEUと国連に働きかける可能性があると報じています。(ブルームバーグ)イランがこれ以上挑発的な行為に出れば、米英が協力して軍事行動に出る可能性も高まってきそうです。

 18日のウイリアムズNY連銀総裁の発言を受け、今月末のFOMCでの利下げ幅が「0.5%」になるのではといった見方が急速に高まり、これがドル円を107円台前半まで押し下げましたが、先週末はその見方が急速に後退しています。金利先物市場では、45%以上あった「0.5%利下げの確率」は、足元では14.5%程度まで低下してきました。セントルイス連銀のブラード総裁は、「7月の会合では0.25%の利下げを支持する」と述べ、シカゴ連銀のエバンス総裁と並んで「ハト派」の代表格である、ボストン連銀のローゼングレン総裁は19日CNBCとのインタビューで、「米経済は実際、かなり良好だ。経済が良好である限り、それが継続すれば、緩和は必要はない」と語り、利下げには否定的な姿勢を示しています。今回のFOMCでは、これまでの発言を踏まえると、多くの投票権を有するメンバーが利下げは必要との認識を持っており、利下げは動かないと思われますが、どうやら「0.25%」の利下げで落ち着きそうな気配です。

 107円21銭まで売られたドル円は再び107円台後半まで戻ってきました。ただ、依然として上値の重さは意識されます。先週、ドル円は108円37銭前後まで上昇する場面もありましたが、結局上昇は「1時間足」の200時間線を明確に抜けずに抑えられていました。現在その200時間足は108円10-15銭にあります。上値ではまずはこのレベルが意識されると思われます。参院選での連立与党の勝利を受け、今日の日本株がどのような動きをするのか注目されます。

 予想レンジは、株価の動きにもよりますが、107円40銭~108円10銭程度とみます。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)