東京時間に107円05銭前後まで売られたドル円は海外市場ではやや反発。NYでは107円73銭までドルが買い戻されたが、イラン情勢の緊迫から107円30銭まで反落して引ける。ユーロドルは続伸。約3カ月ぶりに1.1378までユーロ高が進行。

 株式市場は下落。ダウはザラ場で史上最高値を更新したが、引け値では34ドル安。債券相場は続落。長期金利は2.05%台へと上昇。金は続伸し、引け値でも1400ドル台に乗せる。金利低下とイラン情勢の緊迫から資金が金に流れる。原油価格は小幅に続伸。

5月中古住宅販売件数 → 534万件

ドル/円   107.30 ~ 107.73
ユーロ/ドル 1.1309 ~ 1.1378
ユーロ/円  121.60 ~ 122.12
NYダウ   -34.04 → 26,719.13ドル
GOLD   +3.20  → 1,400.10ドル
WTI    +0.36  → 57.43ドル
米10年国債 +0.026 → 2.054%

本日の注目イベント

豪  ロウRBA総裁講演
日  4月景気先行指数(改定値)
独  6月ifo景況感指数

 ドル円は先週末の東京時間に107円05銭近辺まで売られ、107円割れも意識されましたが、そこは踏み留まり、海外市場ではドル買戻しの流れが優勢となりました。NY市場では朝方に107円73銭までドル高が進みましたが、その後はイラン情勢の緊迫から再びドルが下落しています。トランプ大統領がイランへの空爆を直前に停止していたことを明らかにし、イランが米国の無人機を撃墜したことで一触即発の状況になっていました。

 トランプ大統領は攻撃したら150人ほどの死者が出るとの報告から、「釣り合わない」として、攻撃10分前に停止命令を出しましたがその後、24日には追加制裁を発表するとツイートしています。軍事行動についても、「われわれがこの問題を解決するまで常にテーブルの上にある」と述べ、イランの指導者が「悪事を働けば、彼らにとって非常に不運な日になるだろう」と語っています。(ブルームバーグ)

 トランプ氏はNBCの番組「ミート・ザ・プレス」で再びパウエルFRB議長を批判しています。「私は彼の行動に不満だ。彼が良い仕事をしてきたとは思わない」と批判し、パウエル議長を「降格させると脅かしたことは決してない」とした上で、「私はそれを行う権限がある。だが、そう言ってはこなかった」と述べました。

 また政策金利についても、「金利を非常に急激に引き上げたばか者がいた。やり過ぎた。彼は間違いを犯した。それは証明されている」と語っています。(ブルームバーグ)トランプ氏はすでに先週2020年の大統領選への再出馬を宣言しています。現職有利とは言え、次期大統領に誰がなるのかはまだ分かりませんが、仮にトランプ氏が再選された場合、これまでの言動から判断して、パウエル議長の続投はないものと思われます。

 ドル円は徐々に下値を切り下げてきました。107円割れもそう遠くないと予想していますが、なかなかドルを買う理由がみつからないのが現状です。金利低下、イラン情勢、さらには米中貿易問題・・・・。株価の上昇だけがドルを支える材料になっていますが、これもいつまで続くのか、危うい気がします。

 米朝関係については、お互いの親書が取り交わされたことで、やや明るい見通しも出てきましたが、仮に第3回米朝首脳会談開催に漕ぎ着いたとしても、事態はそれほど変わるとも思えません。焦点は、やはり今週末に迫ったG20での米中首脳会談で、どこまで話し合いがつくのかという点です。

 ここでも、貿易問題で劇的な合意がなされるとは思えませんが、それでも米中トップ同士が直接話し合いを行うことで、事態がこれ以上悪化することはないと予想します。今後も協議を継続して行きながら、その間、中国が米国からエネルギーや農産物を大量に購入して貿易の不均衡を解消することでひとまず関係を修復する、といったシナリオを描いています。世界中の投資家が注目する米中首脳会談は29日に夕方に行われる予定ですが、まだ詳しい情報は
入っていません。

 本日のドル円は107円~107円80銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)