ジーニー <6562> (東マ)は、前日5日に11円高の516円と3日ぶりに急反発して引け、500円台を出没する今年3月5日以来の3カ月ぶりの安値水準から出直る動きを強めた。取引時間中には530円まで買われる場面があり、今2020年3月期業績が黒字転換すると予想されていることをテコに売られ過ぎ訂正買いが再燃した。今年2月に本格的に運用を開始したタクシー配車サービス向けプラットフォームが、交通広告や屋外広告など自宅以外の場所で接触するOOH(アウト・オブ・ホーム)領域のデジタルサイネージ広告として高い成長可能性を秘めていることも、合わせて再評価されている。
 
■重要経営指標のEBITDAは今期3億5900万円と大幅続伸
 
 同社の今2020年3月期業績は、売り上げ155億7200万円(前期比4.1%増)、営業利益2300万円(前期は3億1000万円の赤字)、経常利益700万円(同3億3000万円の赤字)、純利益3900万円の赤字(同5億4400万円の赤字)と予想され、営業利益と経常利益は、赤字を前期1期のみにとどめ黒字転換する。前期業績は、アド・プラットフォーム事業で一部取引先が広告配信ポリシーを変更した影響と人件費増、本社移転に伴う減価償却負担、固定資産の減損損失計上などが負担増となって赤字転落したが、この一巡に加え、主力のアド・プラットフォーム事業では大手メディアへのアプローチを強める一方、成長事業のマーケティングオートメーション事業では機能強化を推進しつつ、海外事業では、昨年10月に株式を取得したインドのアドテクノロジー企業・Adskom India社(ニューデリー)の展開などが今期業績に寄与する見込みである。
 
 M&Aの積極的な活用による事業基盤の拡大を続ける同社は、各国の会計基準の差異にかかわらず企業比較が可能な経営指標として、営業利益に減価償却費、のれん償却費を合算したEBITDAを重視しており、このEBITDAは、M&Aなどの投資を継続しながらも前期に1902万円の黒字を確保し、今期は3億5900万円と大幅続伸を予想している。
 
 また、タクシー配車サービス向けプラットフォームを契機とするOOH領域への展開については、デジタルサイネージの国内市場が2025年には3186億円に高成長すると予測されており、同社の中長期的な成長戦略の一環として、同社業容の好展開につながる見込みである。
 
■25日線からなお8%超の下方かい離と下げ過ぎでまず平成最終売買日高値を奪回へ
 
 株価は、前期第3四半期の高利益進捗率業績にタクシー配車サービス向けプラットフォームの運用開始が続いたことなどを手掛かりに今年4月5日の年初来高値831円まで360円高し、この上げ幅の半値戻し水準の600円台央を固める動きを続けたが、令和相場入り後の全般不調相場の波及で500円台を割りほぼ往って来いとなった。25日移動平均線からはなお8%超の下方かい離と下げ過ぎ水準にあり、今年3月~4月の急騰相場の再現期待を高めて再底上げ、まず平成時代の最終売買日(4月26日)高値638円抜けから年初来高値831円奪回を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)