ドル円は反発し109円93銭まで上昇したが、110円台乗せには至らず。その後長期金利の低下に伴い、109円台半ばまで売られ、前日と同水準で引ける。ユーロドルは売られ、年初来安値に近い水準までユーロ安が進んだが、その後1.11台半ばまで反転。

 株式市場は3日ぶりに反発。ハイテク株や生活関連銘柄が上昇。ダウは43ドル上昇し、3主要指数は揃って上昇。債券相場は続伸し、長期金利は2.21%台まで低下。短期金利との逆イールドは拡大。金は続伸。原油は大幅に続落し、56ドル台に。

1-3月GDP(改定値)   → 3.1%
新規失業保険申請件数     → 21.5万件
4月中古住宅販売件数成約指数 → -1.5%

ドル/円   109.48 ~ 109.93
ユーロ/ドル 1.1116 ~ 1.1141
ユーロ/円  121.90 ~ 122.26
NYダウ   +43.47 → 25,169.83ドル
GOLD   +6.10  → 1,292.40ドル
WTI    -2.22  → 56.59ドル
米10年国債 -0.047 → 2.213%

本日の注目イベント

日   4月失業率
日   5月東京都区部消費者物価指数
日   4月鉱工業生産(速報値)
中   5月製造業PMI(速報値)
中   5月非製造業PMI(速報値)
中   5月コンポジットPMI(速報値)
トルコ トルコ1-3月期GDP
独   独5月消費者物価指数(速報値)
英   英4月消費者信用残高
英   英4月 マネーサプライ
米   4月個人所得
米   4月個人支出
米   4月PCEコアデフレータ
米   5月シカゴ購買部協会景気指数
米   5月ミシガン大学消費者マインド
加   カナダ1-3月期GDP

 ドル円は昨日の東京時間日中から小幅に上昇し、NY市場では110円台回復には至りませんでしたが、109円93銭までドルが買われました。ただその後は、この日NY経済クラブで行なわれたクラリダFRB副議長の講演内容で、長期金利が低下した影響もあり、109円台半ばまで押し戻され、結局前日と同じレベルで戻ってきました。

 クラリダ副議長は、「イールドカーブに注目している。最近のフラット化の大部分は世界の金融情勢が原因であり、FEDが政策を検討する際、重要な意味を持つ」と発言し、やや「ハト派」的だったと受け止められドルを押し下げました。副議長はさらに、「インフレ率はFEDの予想より低くなっている」とも述べ、将来の金融緩和を連想させるような物言いも行っています。米長期金利は昨日も低下し、2017年4月以来の低水準をつけています。また5年債と2年債との逆イールドも拡大しており、市場は徐々に「利下げ」を意識し始めているようです。

 個人的には、米経済の基本となる雇用は安定しており、住宅市場にもようやく底入れを示す指標も散見され、さらに昨日は個人消費も上方修正されるなど、現時点では米経済指標に関して特段下振れを示す傾向が高まったわけではありません。従って、「利下げ」を前提としたポジションメイクは時期尚早かと考えています。もっとも、これも米中貿易戦争の行方次第であることは言うまでもありません。明日から中国が米国に対して対抗措置として発表した、米国製品600億ドル(約6兆6000億円)に対する関税が25%に引き上げられます。

 本日は注目の中国PMIが朝方10時に発表されます。前回「50.1」だった製造業PMIは「49.9」と、節目の「50」を割り込むと予想され、前回「54.3」だった非製造業は横ばいと予想されており、やはり米国の制裁関税の影響が表れてきていると予想されます。さらに下振れしているようだと、日本株がさらに売られ、ドル円も軟調な展開になると見ています。NY市場でもミシガン大学消費者マインド確定値の発表があり、こちらも今回は注目度が高まっているようです。

 株式市場と債券市場では大きく動いていますが、為替市場は相変わらず盛り上がりません。それもそのはず、先週23日に110円を割り込んだドル円は、下げが加速して109円を割り込むわけでもなく、昨日の反発でも110円台を回復するに至っていません。この動きはドル円だけではなく、ユーロドルでも同様な動きで、ここ2週間以上は、1.12台前半から1.10のレンジで推移しています。低ボラティリティーが続いています。このような動きはまだしばらく続くかと思われますが、いつものことですが、急な値動きに対する用心は怠らないようにしたいものです。

 本日のドル円は109円10銭~110円程度と予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)