前日112円台半ばまで上昇したドル円は大きく反落。連休前のポジション調整もあり、NY市場では111円38銭まで下落。円は主要通貨に対して全面高の展開。ユーロドルはジリジリと底値を試す展開が続き、一時は1.1118まで売られる。前日の安値を更新し、2017年6月以来の低水準を記録。

 株式市場はまちまち。大型ハイテク株が上昇する一方、3Mなどが決算発表後大きく売られた。ダウは134ドル安と続落し、ナスダックは小幅に続伸。債券は3日ぶりに反落。長期金利は2.53%台へと上昇。金は小幅に続伸。原油価格は在庫が増えていたことを手掛かりに続落。

3月耐久財受注    → 2.7%
新規失業保険申請件数 → 23.0万件
3月製造業受注    → 1.3%

ドル/円   111.38 ~ 111.90
ユーロ/ドル 1.1118 ~ 1.1154
ユーロ/円  124.21 ~ 124.62
NYダウ   -134.97 → 26,462.08ドル
GOLD   +0.30   → 1,279.70ドル
WTI    -0.68   → 65.21ドル
米10年国債 +0.014  → 2.532%

本日の注目イベント

豪  第1四半期生産者物価指数
日  3月失業率
日  4月東京都区部消費者物価指数
日  3月鉱工業生産
米  1-3月GDP(速報値)
米  4月ミシガン大学消費者マインド(確定値)
米  企業決算 → エクソンモービル

 前日112円40銭まで上昇し、昨年12月以来4カ月ぶりのドル高水準を記録したドル円でしたが昨日は大きく反落し、前日の高値から1円ほど売られ、元の鞘に押し戻されました。もしかしたらこの動きが、大型連休中のドル円の方向性を示唆しているのかもしれません。

 昨日の東京時間でもやや上値の重さを感じましたが、下げが加速したのは日銀決定会合の内容が伝わった時間と重なります。市場では金融緩和のさらなる拡大を期待していた向きもあり、今回の会合が注目されていただけに、やや失望感からドルが売られた印象です。

 日銀は今回の会合で、金融政策の据え置きを決めました。短期金利は日銀当座預金のうち政策金利残高に対して「マイナス0.1%」の金利を適用し、長期金利は「ゼロ%程度」で推移するよう国債買い入れを行う。ただし金利は経済・物価情勢に応じてある程度上下しうるとしています。一部には今回の会合で、マイナス金利をさら拡大するのではないかとの見方もありましたが、これ以上のマイナス金利の深堀は、金融機関の経営にも影響を与えることから、その副作用に配慮した側面もありそうです。またETFはこれまで通り保有残高がそれぞれ年間約6兆円、約900億円相当で増加するよう購入することとしました。

 2%の物価上昇率達成が困難な中、注目された「展望レポート」では今年度の物価上率を1.1%、2020年度を1.4%、2021年度でも1.6%と、前回見通しを下方修正しました。これで2%の物価目標には届かないことになりますが、「当分の間、少なくとも2020年春ごろまで現在の極めて低い長短金利の水準を維持する」とのフォワードガイダンスを発表しています。これまでは超低金利政策を「とうぶんの間」継続するとしていましたが、今回は期間を明示したことで金融緩和姿勢を強調したようですが、一方で手詰まり感は払拭できていません。「出口」がさらに遠のいた印象も残ります。

 ドル円は112円台半ばから1円ほど押し戻されたことで、日足の「MACD」ではデッドクロスが点滅してきました。これは今月初めてのことで、ドル下落への警戒感が醸成されそうです。本日ワシントンで行われる日米物品貿易協議の再開を皮切りに、重要イベントや経済指標の発表が相次ぎます。イベントの結果や経済指標の内容次第ではドルが再び買われる可能性はありますが、どちらかと言えばドル下落のリスクの方が高いと考えています。為替市場は連休中も通常通り動いています。レートのチェックを怠らないように、お願いします。

 本日のドル円レンジは111円10銭~112円程度と予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)