ドル円は昨日の夕方111円77銭前後まで売られ、レンジブレイクの期待も高まったがNY市場にかけては112円台に反発。良好な米経済指標が支えに。ユーロドルは水準を切り下げる。ドイツなどユーロ圏のPMIが総じて軟調だったことで1.1226までユーロ安が進む。

 株式市場は3指数とも揃って反発。ダウは110ドル上昇し、最高値まで300ドルに迫る。債券相場は小幅に上昇。長期金利は2.56%台に低下。金は続落し、一時は約4カぶりの安値を記録。1276ドルで引ける。原油価格は反発。

3月小売売上高          → 1.6%
新規失業保険申請件数       → 19.2万人
3月景気先行総合指数       → 0.4%
4月フィラデルフィア連銀景況指数 → 8.5

ドル/円   111.85 ~ 112.02
ユーロ/ドル 1.1226 ~ 1.1254
ユーロ/円  125.65 ~ 125.91
NYダウ   +110.00 → 26,559.54ドル
GOLD   -0.80   → 1,276.00ドル
WTI    +0.24   → 64.00 ドル
米10年国債 -0.034  → 2.560%

本日の注目イベント

日  3月消費者物価指数
米  株式、債券市場休場
米  3月住宅着工件数
米  3月建設許可件数


 昨日の夕方、動かなかったドル円が下げ足を早め、一時111円77銭前後まで売られました。これでようやく「レンジブレイク」し、動きが出るかと期待したものの、欧州市場からNY市場にかけては再び押し戻され、112円台まで反発しています。

 引き続き米経済指標が好調です。3月の小売売上高は市場予想を上回る「1.6%」で、失業保険申請件数も、20万件を下回る記録的な低水準が続いています。これらの発表を受け米景気への懸念が後退し、株価の上昇につながり、ドル円も堅調に推移しています。

 一方ドル円と同じように、1.13を挟む展開が続いていたユーロドルは水準を切り下げ1.12台前半まで「ドル高・ユーロ安」が進みました。ドル円が112円台に押し戻された遠因には、ユーロドルでドル高が進んだことも挙げられます。ユーロ圏の4月の総合PMIは、市場予想では前月の「51.6」から若干改善しているとして「51.8」でしたが、結果は「51.3」とさらに悪化していました。また、ドイツの4月製造業PMIは「44.5」と、縮小と拡大の境目である「50」を下回りました。これで今年に入って4カ月連続で節目の「50」を下回る状況が続いており、いまや、ユーロ圏全体の景気に悪影響を与えています。ユーロ圏の「盟主」ドイツの低迷が続く限り、ユーロ圏全体の景気の底入れは望めない状況です。

 昨日の欧州市場でトルコリラが急落しました。対円では19円36銭近辺から19円手前まで売られ、それほど大きな動きにはつながっていませんが、対ドルでは一時1.9%も下げています。ブルームバーグによると、外貨準備の動向について中銀から明確な説明がなかったことで、財政への懸念が強まったようです。トルコでは外貨準備の不足が続いており、英国のメディアは「トルコ経済が崩壊し、再起不能」といった報道をしています。エルドアン大統領はテレビ演説で、報道はどうであれ「われわれの状況は明快だ」と主張したと報じています。

 昨日気になったニュースがありました。自民党の萩生田幹事長代行がインンターネットテレビ番組で、「6月日銀短観次第では増税延期もあり得る」と発言したことです。10月の増税まですでに半年を切っており、このタイミングで延期はないと思いますが、案の定、菅官房長官はいつもの定型文言である「リーマンショク級の出来事が起こらない限り、予定どおり引き上げる」と萩生田発言を否定しています。

 消費税増税はすでに秒読み段階で、ここで延期することのほうが混乱を招きます。萩生田氏は、どんな意図があって発言したのか、こちらの方が興味深いと思います。

 本日はイースターのため、主要市場はほぼ休場です。従って、東京市場が引ける夕方以降は動きがないものと思われます。そもそも動きの少ない状況で、欧米の参加者が休みですから期待はできません。

 予想レンジは111円70銭~112円20銭といったところでしょうか。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)