ドル円は東京時間に株価の下落に伴い111円35銭近辺まで売られ、上値の重さを確認したが、NYでも同じような展開。111円29銭まで売られ、長期金利の上昇も材料とならず。ユーロドルはドル高が進んだものの先週末の水準とほぼ変わらず。1.12台半ばを中心にもみ合う。株式市場は高安まちまちながら原油価格の上昇に、エネルギーセクターが買われる。ダウは83ドル下げたが、S&P500は小幅高で、8営業日続伸。債券相場は反落。長期金利は2.52%台に上昇。金は続伸し1300ドル台を回復。原油価格はリビア情勢の悪化を手掛かりに大きく買われ、64ドル台に。

ドル/円 111.29  ~111.54

ユーロ/ドル 1.1244 ~ 1.1275 

ユーロ/円 125.31  ~ 125.61

NYダウ -83.97  →  26,341.02ドル

GOLD +6.30  → 1,301.90ドル

WTI +1.32    → 64.40 ドル

米10年国債 +0.027 → 2.522% 


本日の注目イベント

米  IMF世界経済見通し発表
米  クラリダ・FRB副議長講演

 先週末には111円台後半まで続伸したドル円でしたが、昨日は終始上値が重く、NY市場では111円29銭までドルが売られ、先週前半の水準まで押し戻されています。もっとも売られたのはドル円だけではなく、ユーロドルでもドル安が進み、原油価格が大きく買われたことでドルが全般的に下落したようです。

 リビア暫定政府は7日、ハフタル将軍に忠誠を誓う武装勢力「リビア国民軍」を掃討するため軍事作戦を開始することを明らかにしました。リビアは石油輸出機構(OPEC)の加盟国です。今回の衝突が同国の石油輸出に影響を及ぼす恐れがあることで、WTI原油価格は64ドル台半ばまで買われ、5カ月ぶりの高値を記録しました。

 EUは明日臨時の首脳会議を開催します。イギリスのメイ首相はこの席で、今週末に迫っているEUからの離脱期限を「6月30日まで」延期するよう要請する予定です。ただEU側が求めていた英議会での承認はどうやら間に合いそうもなく、EUがメイ首相の要求を簡単に受け入れる可能性は低いと見られています。メイ首相が最大野党のコービン労働党党首に提案していた協議案もまとまってはおらず、コービン党首は「メイ首相はEU離脱を巡る新たな妥協案について労働党に書面で提案したが、労働党の主な要求の一つである関税同盟はそこに含まれていなかった」と述べており、与野党の隔たりは埋まっていません。(ブルームバーグ)イングランド銀行のカーニー総裁も、合意なき離脱のリスクが「驚くほど高い状況にある」と述べており、イギリスの混迷は深まる一方です。

 雇用統計でも動きが限定的だったドル円は方向感もなく、1日の値幅も少なく、投資家の中には様子見を決め込む人も多いのではないかと思います。ドル円は年初の急落から値を戻してはいますが、目先の上値のメドは112円台というところが衆目の一致するところです。一方下値の方も、先月22日に110円を割り込み、ようやく値動きが活発になったかと思いきや、その後は緩やかな上昇軌道を辿っています。今週は110-112円のレンジかと思いますが、実際の値幅はもっと狭くなる可能性もあります。材料としては、引き続き「米中通商協議」と「Brexit」ですが、投資家はこれらの材料にも「そろそろアキがきた」といった印象です。ただいつものことですが、いつ動き出すのかわかりません。市場をチェックすることは怠らないようにしましょう。

 本日も材料不足の中、上記EU首脳会議の動きということになります。ドル円レンジは111円10銭~111円70銭といったところでしょうか。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)