米ドル円相場については、3月に円高トレンドに転換したと判断。「第一下落メド110円割れ」、「最大下落メド108円」と予想。110円割れは達成しましたが、最大下落メドには全然届きませんでした。今月は逆に、じりじり上がってきました。

 注目すべきはこの111円台~112円近くの水準。かなり分厚い壁が形成されています。考えられるシナリオは2通り。1つ目は、壁をブレイクして円安が加速するシナリオ。ブレイクした場合を今から想定しますと、円安メドは113~114円台。つまり、壁をブレイクして円安が加速しても、過去2年間の重要高値圏までがいっぱいいっぱいではないかとの見方になります。(2017年4月以降、円安局面はいつも114円が限界でそれを超えることができていません)。2つ目は、分厚い壁に抑えられるシナリオ。その場合、また、だらりと円安に向かう可能性が高まります。今週からゴールデンウィーク前までは、この111円~112円の重要水準が非常に意識されますので、壁をブレイクすることを狙う戦略か、壁で押し戻されることを狙う戦略か、割り切って勝負するのも面白いと思います。
 
 日経平均株価については、短期チャート分析において3月に下落を示唆するシグナルが点灯しましたので、しばらく警戒態勢をとりたいといったことを解説してきました。結果的には、今回の下落示唆の期間において2万1千円を少し割れる程度までしか下落せず、期待外れで、すみませんでした。そして先週は、一転して、上昇シグナルが点灯。具体的には、株高メド2万2200円あたりが浮上しています。なお、長期的な見通しとしましては、景気サイクルの観点で、もうかなり長い期間、好景気が続いており、ここからさらなる好景気へとギアが上がることは想定しにくいことから、去年の最高値(約2万4千円)を超えることはることはかなり難しいとの見通しを維持します。
 
 NYダウ株価については、2月の高値を上回り、短期的には上昇トレンドに入っているとの判断になります。目先の株高メドは最大2万7千ドル近辺。先週金曜夜発表の雇用統計においては、雇用者数がまた増加。ついに102カ月連続での増加となります。経済指標としては、これまでの好景気は何の問題なく継続中との見方になります。が、アメリカの長期金利だけは、ちょっとおかしな方向(金利低下)に動いており、これはすなわち、好景気なのに長期金利が下がっていることは、もしかすると後退期の前兆かもしれないといった程度には認識しておきたいです。(執筆者:為替王)(イメージ写真提供:123RF)