良好な米経済指標が散見され、さらに株高、長期金利が上昇したことを好感し、ドル円は110円95銭まで買われ、1週間ぶりのドル高を記録。ユーロドルも下値を探る展開だったものの、1.1212近辺で下落を止められ、1.12台をキープ。

 株式市場は大幅に続伸。米中貿易協議の進展期待や、消費者マインドの好転を材料に、ダウは211ドル高で取引を終える。債券相場は続落。長期金利は小幅に上昇し、2.40%台に。金は上昇し、原油価格は約4カ月ぶりに60ドル台を回復。

2月個人所得               → 0.2%
1月個人支出               → 0.1%
1月PCEコアデフレータ         → 1.8%
3月シカゴ購買部協会景気指数       → 58.7
2月新築住宅販売件数           → 66.7万件
3月ミシガン大学消費者マインド(確定値) → 98.4

ドル/円   110.64 ~ 110.95
ユーロ/ドル 1.1212 ~ 1.1246
ユーロ/円  124.19 ~ 124.64
NYダウ   +211.22 → 25,928.68ドル
GOLD   +3.20   → 1298.50ドル
WTI    +0.84   → 60.14ドル
米10年国債 +0.011  → 2.405%

本日の注目イベント

日  1-3月期日銀短観
中  3月財新製造業PMI
独  独3月製造業PMI
欧  ユーロ圏3月製造業PMI(改定値)
欧  ユーロ圏2月失業率
米  2月小売売上高
欧  ユーロ圏3月消費者物価指数(速報値)
米  3月ISM製造業景況指数

 ドル円は底堅く推移しています。先週末のNY市場では、住宅関連の指標や消費者マインドの上昇などを手がかりに、ドル円は110円95銭まで買われ、今朝早い時間には111円台に乗せる場面もありました。そのため、今朝のドル円やユーロ円などは「窓を開けて」取引が開始されています。

 昨日中国が3月の製造業PMIを発表し、これが予想を上回る上昇を見せたことが今朝のドル円が上昇した背景かと思われます。3月の製造業PMIは「50.5」と、前月の「49.2」から大きく好転し、景気拡大と縮小の節目である「50」を超えています。製造業PMIの好転は昨年10月以来、5カ月ぶりのことで、中国政府が法人税減税や金融緩和など、景気刺激策を行ったことの効果かと思われますが、この数字が一過性のものであるのかどうか、世界経済に与える影響も大きいことから、注目していく必要があります。

 米中通商協議は2日間の日程で行われましたが、新たな進展もあった模様です。ムニューシン財務長官は「USTRと私は北京での貿易交渉を建設的に終えた」とツイートしています。中国側が大きく譲歩したとの報道がありますが、まだ詳しくは分かっていません。協議は舞台をワシントンに移し、今週3日には劉鶴副首相が訪米し、引き続き行われることになっており、うまく行けば米中首脳が会談する日程にまで進むかもしれません。中国のPMIの改善と米中通商協議の進展は、ドル円や株式市場に好影響を与えると見られ、本日昼前に発表される「新元号」とともに、期待が集まります。

 ドル円は先週110円を割り込み、109円70銭前後まで下落しましたが、その後徐々に値を戻しています。個人的には下値目線で見ていましたが、今朝は111円台を回復する場面もありました。チャートでは「日足の雲」の下限を試したものの、抜け切れずに反発していることも心理的には安心感につながっている面もあります。ただ引き続き上値は重いと見ています。長期金利の上昇も限定的と見ていますが、米中通商協議の更なる進展があれば、111円台後半までのドル高があるかもしれません。

 ホワイトハウスのクドロー国家経済会議(NEC)委員長は、トランプ大統領は、FRBが政策金利を「0.5%引き下げる」ことを望んでいると経済専門局のインタビューで述べています。FRBがこの要求を呑むとは思えませんが、今後の米景気次第では市場が予想し始めたように、利下げがないとは言えません。目先の上値のメドは移動平均線が示す、111円30-50銭のゾーンかと思います。

 本日の予想レンジは110円60銭~111円40銭程度と考えます。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)