ドル円は米中通商協議が進展しているとの報道を受けて株価と長期金利が上昇したことで買われ、110円83銭までドル高に。ユーロドルも緩やかにドル高ユーロ安が進み、1.1214まで下落。約3週間ぶりのユーロ安水準をつけ、1.12を割り込むことができるかが注目。

 株式市場は反発。米中通商協議で「全ての分野で進展があった」との報道を好感。ダウは91ドル上昇し、主要指数も揃って上昇。株価が上昇したこともあり、債券相場は反落。長期金利は2.39%台まで上昇。金は大幅に続落し再び1300ドル台を割り込む。原油価格もトランプ大統領が原油高を批判したことで続落。

2月中古住宅販売件数成約指数 → 21.1万件
新規失業保険申請件数     → -5.0%
10-12月GDP(確定値) → 2.2%

ドル/円   110.31 ~ 110.83
ユーロ/ドル 1.1214 ~ 1.1238
ユーロ/円  124.05 ~ 124.61
NYダウ   +91.87 → 25,717.46ドル
GOLD   -21.60 → 1295.30ドル
WTI    -0.11  → 59.30ドル
米10年国債 +0.028 → 2.395%

本日の注目イベント

豪  2月住宅建設許可件数
日  2月失業率
日  2月鉱工業生産
日  3月東京都区部消費者物価指数
独  3月失業率
欧  ユーロ圏3月消費者物価指数(速報値)
英  10-12月期GDP(改定値)
英  2月消費者信用残高
英  10-12月期経常収支
米  2月個人所得
米  1月個人支出
米  1月PCEコアデフレータ
米  3月シカゴ購買部協会景気指数
米  2月新築住宅販売件数
米  3月ミシガン大学消費者マインド(確定値)

 昨日の東京市場では株価の大幅安を受け、ドル円は110円近辺まで売られる場面があり、NY市場でのもう一段の下落も予想されましたが、昨日から北京で再開された米中通商協議が進展したとの報道からドルが買い戻され、110円83銭まで反発しています。米株価と長期金利の上昇もドル買いをサポートしていました。

 2日間の日程で始まった米中通商協議は、「中国側が強制的な技術移転に関し、範囲と詳細の両面でこれまでにない話をしている」とロイターが伝えました。さらに、「1カ月前の文書と現在のものを比較すると、全ての分野で進展があった。まだ目指すところには達していない」としながらも、強制技術移転、サイバー攻撃を通じた技術窃盗、知的財産権、サービス、為替、農業、非関税障壁の6分野で覚書が準備されていると、関係者の話として伝えています。協議は来週も場所をワシントンに変えて続けられる予定です。

 これに関して、クドロー国家経済会議(NEC)委員長はワシントンで、米国にはさらに数週間か数カ月延期する用意があると述べ、その理由として「これは時間に左右される問題ではなく、米国にとってプラスとなるすばらしい取引を成立させなくてはならない。それがわれわれの一番の関心事だ」と述べています。

 注目していたFRBのクラリダ副議長は講演で、「インフレ圧力は抑制されているため、われわれは辛抱強く、かつデータ次第の姿勢を取る事が可能だ。米政策金利にどういった調整が必要になり得るのか、将来の会合で検証する」(ブルームバーグ)と述べ、中立的意見に終始し市場への影響はありませんでした。

 ドル円は「日足」の雲の上限で下落が支えられている形で推移しています。先週末に109円台まで売られたドル円でしたが、上値が重い中でも一気に下値を攻める動きでもないようです。引き続き方向感を掴むのが難しいポンドは、メイ首相がEUと合意した離脱協定案について、本日下院であらためて採決を実施することになっています。ただ、その内容がこれまでと比べ明らかに異なる内容でなければならないと、バーコウ議長が述べていたこともあり、採決されるかどうかは非常に不透明です。

 本日のドル円は110円10銭~111円程度を予想しますが、週末、月末、決算期末が重なっています。特段の動きはないとは思いますが、いつもよりはマーケットの動きに注意を払った方がいいかもしれません。またユーロドルが1.12を割り込み、今月7日に記録した1.1176レベルを試す動きを見せるようだと、円も「連れ安」する可能性があります。 (執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)