ドル円は前日の急落から反発して110円16銭まで上昇したが、米長期金利が一段と低下したことから109円76銭まで下落。ユーロドルは1.13台で小動き。値幅も20ポイント強に留まる。株式市場はまちまち。ダウは一時130ドルほど下げたが、引け値では14ドル高。一方ナスダックとS&P500は続落。債券相場は続伸し、長期金利は2.4%を割り込み、2.39%台で取引を終える。世?界景気の減速を織り込む形で債券市場に資金が流入。金は3日続伸。原油価格は3日続落。

ドル/円  109.76 ~ 110.16

ユーロ/ドル 1.1309 ~ 1.1331

ユーロ/円  124.23 ~ 124.76

NYダウ +14.51  → 25,516.83ドル

GOLD +10.30 → 1322.60ドル 

WTI -0.22 → 58.82ドル 

米10年国債 -0.041 → 2.398%

 
本日の注目イベント

日  日銀金融政策決定会合における主な意見(3月14、15日分)
独  4月GFK消費者信頼感
米  2月住宅着工件数
米  2月建設許可件数
米  3月消費者信頼感指数
米  1月FHFA住宅価格指数
米  1月ケース・シラ-住宅価格指数
米  3月リッチモンド連銀製造業指数
米  ローゼングレン・ボストン連銀総裁講演
米  エバンス・シカゴ連銀総裁講演
米  ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
米  デーリー・サンフランシスコ連銀総裁講演

 欧米のPMIが大きく低下し、さらに米国債券市場では3カ月物短期債が10年債利回りを上回る「逆イールド」が発生したことで、今後1年から1年半後には米景気はリセッションに陥るといった見方から、ドル円は昨日の東京市場で109円70銭まで売られました。イエレン前FRB議長は昨日香港で講演を行い、「米国債の逆イールドは景気後退ではなく、ある時点で利下げを行う必要性を示している」と述べ、米景気のリセッション入りの可能性を否定しています。

 日経平均株価も、予想以上の下落を見せ、一時は700円を超える下げを見せ、引け値でも今年最大の下落幅となる650円の下落でした。また、日本の債券市場でも長期金利が低下し、マイナス0.096%前後までマイナス幅を拡大しました。今朝の報道では日銀が追加緩和に踏み切るとの観測が急速に台頭していることを伝えていますが、長期金利のマイナス幅の拡大を容認する可能性はあるようです。

 現在短期金利をマイナス0.1%程度、長期金利をゼロ近辺にコントロールしている金融政策を、さらにマイナス幅を拡大し、ETFなどの買い入れ額も拡大させる可能性があるのではないかと思います。また、今後の経済指標次第では10月に予定されている消費税率の引き上げも可能性は低いと思いますが、延期されることもないとは言えません。欧米に加え、中国の景気減速の影響が今年後半からは顕在化することが十分予想されるからです。

 米長期金利がさらに低下しています。長期金利の2.4%割れは、2017年12月以来ということになります。市場では今年の利上げ回数は「ゼロ」と見込んでいますが、一部では「利下げ」の可能性も指摘されています。

 シカゴ連銀のエバンス総裁は昨日、現在の米国は1997-98年のアジア金融危機が起きた際に、グリーンスパン氏率いるFRBが利下げを断行したことを引き合いに出し、ここから学ぶべきだと指摘しています

 この時の大半のFOMCメンバーが「政策調整の必要は差し迫っていない」とした議論と(現在が)「似通っているのではないかと」と述べています。(ブルームバーグ)

 米長期金利が急速に低下していることで、日米金利差は縮小しています。これがドル円の上値を抑える状況になっていますが、足元の動きはドルの戻りを売る姿勢は強まっていますが、ドルを押し下げてまで売るといったスタンスではありません。目先は109円前後まで売られる可能性はあると思われますが、そこからさらに急激な円高に振れるイメージは描きにくいと思われます。それは、依然として米景気は他の主要地域と比べ相対的に好調で、金利面での優位性も維持していると考えるからです。米中貿易戦争、ロシア疑惑、さらに英国のEU離脱問題が揃ってドル売り材料に傾いたらその限りではありませんが、今しばらく上記材料の行方を見守るしかありません。本日の予想レンジは109円60銭~110円50銭程度と見ます。