エヌ・シー・エヌ <7057> (JQ)は、本年3月14日に東京証券取引所JASDAQ(スタンダード)に上場した。同社は、「日本に安心・安全な木構造を普及させる。」「日本に資産価値のある住宅を提供する仕組みをつくる。」ことを目標に、主に木造耐震設計事業を行っている。木造建築の耐震性を確保するための高度な構造計算を事業化するとともに、構造計算された耐震性の高い木造建築を実現するための同社独自の建築システムである「SE(セーフティエンジニアリング)構法」を、工務店を中心としたSE構法登録施工店ネットワークを通じて提供している。
 
 「SE構法」は、長野オリンピックでスケート場に使われた「エムウェーブ」や新国立競技場の屋根部分に木の集成材が使用する大規模な木造建築物の技術を住宅に応用するために開発された技術で、「勘」や「経験」のような人によって変わる不確定なものではなく、科学的に数値を裏付けとして開発された、最先端の構造技術である。
 
 木造耐震設計事業では、物件の用途や規模に応じて「住宅分野」と「大規模木造建築(非住宅)分野」に区分するとともに、「住宅分野」につきましては、工務店ネットワークを通じて展開する「ネットワーク展開」と、持分法適用関連会社である株式会社MUJI HOUSE等のハウスメーカーを通じて展開する「ハウスメーカー対応」に分類して事業展開をしている。
 
 今2019年3月期第3四半期業績実績は、売上高48億8000万円、営業利益2億2700万円、経常利益2億5400万円、純利益1億9000万円に着地。
 
 今19年3月期業績予想は、売上高65億1000万円(前期比7.0%増)、営業利益2億0400万円(同10.7%増)、経常利益2億5700万円(同12.4%増)、純利益1億8500万円(同8.5%増)を見込む。上場で調達した資金は、基幹業務システムを再構築するための資金や技術、営業人員の増員に充てる計画。年間配当予想は、期末一括23円を予定している。※18年12月4日付で普通株式1株につき100株の割合で株式分割を行っている。
 
 株価は、上場初日の3月14日に公開価格800円を51.8%上回る1214円で初値をつけ、3月4日高値1241円と上昇。換金売りに15日安値930円と売られている。同社を取り巻く事業環境は、住宅分野では、2018年6月5日に公表された「国土強靭化アクションプラン2018」により、08年に約79%であった住宅の耐震化率を20年までに約95%まで引き上げることが重要業績指標とされており、今後、新築住宅及び既存住宅の耐震性強化に向けた動きが進展すると予想される。また、非住宅分野では、10年10月に施行された「公共建築物等木材利用促進法」により、国や地方自治体の関与する公共建築物への木材利用が促進されており、病院や保育園など、住宅より規模の大きい建築物において、今後は木造での建設需要が高まるとともに、それに伴うSE構法を含む耐震性の高い建築システムに対する需要が高まると期待されている。今19年3月期上振れ、来20年3月期は上場費用もなくなり連続増益・増配含みと観測されており、権利取りを前に下値を固めるか注目したい。(情報提供:日本インタビュ新聞社=Media-IR)