先週の米ドル円相場は毎日1ドル=111円台。こう着した状態となっています。現状、今年2カ月ほど続いた円安トレンドの流れは一旦止まったと考えられます。しかし、チャート分析の観点では、トレンドが転換したと断定できる状態には至っておらず、円安の流れが止まったものの、今月は下がったり上がったり、ほぼ横ばいの展開に入っているとの認識になります。
 
 さて、今後の見通しについて。円高方向の重要なサポート帯は110円台に位置していると先週お伝えしましたが、今週はちょっと目線を引き上げて、111円近辺を意識したいです。節目として浮上している111円以上をキープしている限りは特に問題ありません。が、今月これから、111円を割り込むような展開になりますと、久しぶりに、短期的な円高トレンドに入る可能性が高まります。もしそうなった場合、もともとの重要サポート帯110円台でまず下げ渋る展開が想定されますが、いずれ110円割れ。そして最大で108円台へとずるずる円高が拡大するシナリオも浮上します。逆に、円安方向については現状、111円台後半~112円近辺が上値抑制帯となっています。もしも、なんからの大きな円安材料(ドル高材料)が出て、その上値抑制帯をブレイクして円安が加速した場合でも、やはりどうしても昨年もそうであったように113円台~114円あたりが非常に重たく、そこからさらに上抜けるのは難しいと考えられます。
 
 ユーロ円は先々週やや急落して、重要サポート帯124円近辺に接近しました。しかし非常にしぶとく下支えされて、先週末は126円まで反発。長らく保ち合い(レンジ相場)が続いていますが、チャート分析におけるパターン分析(フォーメーション分析)でいうところの「フラッグ型」で、右肩上がりの平行四辺形のような形状になっているとの見方ができます。この形状が出現している場合、注意すべきは、レンジの上抜けよりも下抜け。レンジ(フラッグ)の下限がじりじり上がってきていますが、現状124円台~125円手前まで来ています。万が一、この先、その下限を下方へブレイクするようなことがあれば、わりと大きなユーロ安(円高)局面に入る可能性が高まると言わざるを得ません。先週末時点で126円台ですので、まだかなり距離がありますが、念のため、そのような万が一のケースを想定して、ターゲットを計測しますと、118円あたりが浮上します。現時点で、そのような展開を示唆するシグナルはまったく出ていませんが、今回のレンジが崩れた場合は、そのような大きな変動が起こり得るということは頭の片隅に入れておきたいです。
 
 豪ドル円も非常にしぶといです。実は、あの年始の波乱があった翌週から先週末まで、なんと10週連続で、値動きは77円台~79円台。わずか値幅3円以内。このようなケースでは、相場エネルギーがかなり蓄積されており、この春、大きな相場変動を招く可能性があります。もし万が一、このレンジ(77円台~79円台)から、下方へ崩れた場合は、今年の年始の急落時に迫るくらいの、豪ドル安(円高)に発展するシナリオが浮上します。何がきっかけになるかわかりませんが、最近全然、豪ドル相場が動かないからといって、油断して過剰な取引をするのは控えたいです。
 
 最後に日経平均株価について。チャート分析においては、下落を示唆するシグナルも出ていて全然良くない状況なのですが、先週は、しぶとく粘りました。昨年末の暴落は、予想通り1万9千円で底打ちして、その後、私たちの予想通りに反発、上昇が続いてきて、最後、予想していた株高ターゲット(2万2千円)にはあと140円ほど足りませんでした(高値は2万1860円)が、ほぼターゲットに到達して、一旦、上昇トレンドが終了しました。現状、上昇トレンドが一服した後の、下がったり上がったりの、もやもやした局面に入っていますが、もうしばらく、もう一段の下げ局面も一応警戒しておきたいところではないかと思われます。意識すべき重要ポイントは、具体的には2万1200~1300円あたり。そのあたりに軽い節目(サポート帯)が位置しており、今月これからその節目を下抜けるような展開になりますと、2万1千円台を割り込んで、第1ターゲット2万600~700円が浮上。万が一、重要ポイントを下抜けても、そのあたりで止まる可能性が高いですが、最悪のシナリオを一応想定しておきますと、最大で2万円ちょうどの節目に接近するシナリオも考えられるかなといったところです。(執筆者:為替王)(イメージ写真提供:123RF)