ドル円は目先の節目であった111円台半ばを上抜けし、111円83銭までドル高が進む。日銀が追加緩和に踏み切るとの観測が台頭し、円売りにつながる。ユーロドルは小動き。1.13を挟み、上下10ポイント幅で推移。ポンドドルが下落。英議会がEU離脱延期案を可決したが、1.32台前半まで売られる。

 株式市場はまちまち。米中貿易協議が再び株価の上値を押さえた一方、アップルは買われた。ダウは7ドル高で取引を終えたが、ナスダックとS&P500は下落。債券相場はほぼ横ばい。長期金利は若干上昇し、2.63%台に。金は3日ぶりに反落し、原油は続伸。

米 新規失業保険申請件数 → 22.9万件
米 2月輸入物価指数   → 0.6%
米 1月新築住宅販売件  → 60.7万件

ドル/円   111.52 ~ 111.83
ユーロ/ドル 1.1294 ~ 1.1311
ユーロ/円  126.01 ~ 126.36
NYダウ   +7.05  → 25,709.94ドル
GOLD   -14.20 → 1295.10ドル
WTI    +0.35  → 58.61ドル
米10年国債 +0.009 → 2.630%

本日の注目イベント

日  日銀金融政策決定会合
日  黒田日銀総裁記者会見
欧  ユーロ圏2月消費者物価指数(改定値)
米  3月NY連銀製造業景況指数
米  2月鉱工業生産
米  2月設備稼働率
米  3月ミシガン大学消費者マインド(速報値)

 連日「BREXIT」に関する話題が市場の中心ですが、昨日も英議会はEUに離脱延期を要請する政府案を採決し、賛成412、反対202で可決しました。これでメイ首相の不人気な離脱案が、EU首脳会議の前日の20日までに承認されれば、6月30日までの一時的な延期をEUに申し出ることになります。

 今月末の離脱期限が延期される可能性が高まったものの、前日大きく値を戻したポンドドルは100ポイントほど売られています。昨日は米貿易協議も再び材料になったようです。ブルームバーグは事情に詳しい関係者の話として、トランプ大統領と習近平主席が貿易戦争に終止符を打つ合意に署名するための首脳会談を、今月中には行われず、早くても4月になる公算が大きいと報じました。

 トランプ大統領の米フロリダ州の別荘で行われると期待されていた首脳会談は、実現するとしても4月中旬になる見込みだと伝えており、ライトハイザーUSTR代表が下院で証言したように、関税の全面撤廃を主張する中国と一部関税を維持したい米国との溝が埋まっていないことが背景かと思われます。今朝の報道でも、ムニューシン財務長官は首脳会談が今月中に開催されることはないだろうと正式に述べています。ムニューシン長官は「われわれには依然さらに行うべき作業があり、タイミングを考慮すると今月末に会談を行うことはない」と述べており、「習国家主席の訪問の調整を話し合っている」と語っています。

 ドル円は目先のレジスタンス・ゾーンであった111円台半ばを上抜け、先週6日以来となる111円83銭までドル高が進みました。昨日の東京時間に111円50銭をあっさり抜け、株価が下げた中では逆行する動きでした。本日の日銀政策決定会合で、金融緩和が強化されるといった思惑がドルを押し上げた模様です。緩やかな上昇が続いているドル円ですが、目先は112円台を回復できるかどうかが注目されます。先週までに112円台を2回試していますが、いずれも押し戻され、先週末には雇用統計の結果に反応し、110円台後半まで売られる場面もありました。チャートを見ると120日線を再び上回ってきましたが、「転換線」も「基準線」も横ばいで推移しており、112円台を回復してどんどん上昇する状況ではありません。

 本日の予想は111円40銭~112円10銭程度と見ます。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)