商工省は、電気料金を+8.36%引き上げる案を首相が承認したことを受け、3月末から適用する新電気料金を発表した。
電気料金が値上げされれば、生産コストは増えるため、メーカー各社は生産計画を見直してコストを抑制し、増加分を販売価格に転嫁するなどして対策を練っている。
紅河デルタ地方ハイフォン市に本社を置き、防護服の日本への輸出に特化した某縫製企業の責任者は、「契約済みの案件については自社で電気料金の値上げ分を負担せざるを得ない」と嘆息する。
電気料金はこの10年間で9回にわたり引き上げられ、直近では2017年12月に+6.1%引き上げられた。消費量1kWh当たりの平均電気料金(付加価値税=VATを含まない)は2019年3月末より、2009年の948.5VND(約4.6円)の2倍に当たる1864.44VND(約9.1円)となる。
今回の電気料金の引き上げにより、消費者物価指数(CPI)は+0.26~+0.31%pt上昇し、国内総生産(GDP)成長率は▲0.22~▲0.25%pt減速すると試算されている。(情報提供:VERAC)
[ベトナム株]電気料金値上げ、企業はコスト抑制などで対策
2019-03-12 19:12

・Viet Economic Research & Advisory Corp (VERAC)
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