本日は英下院で、欧州連合(EU)からの離脱=Brexitに関する協定案の審議・採決が行われる。昨日、メイ首相はユンケル欧州委員長と会談を行い、1月に英議会が大差で否決した離脱協定案を修正する事に合意を取り付けた。合意は、懸案のアイルランド国境を巡る「バックストップ(安全策)」について、無期限にEUルールに拘束される事のないよう「法的保証」を提供する内容との事だ。とはいえ客観的に見て具体性には乏しい。目新しい変更点は、バックストップを巡り争いが生じた場合には独立した第三者機関に仲裁を委ねる事が追加された程度だ。

 すでに与党内からも「楽観的に受け入れられる内容ではない」との意見が出ている。1月の採決で付けられた230票もの大差(賛成202:反対432)を逆転できるかどうかは不透明と言わざるを得ない。仮に今回否決されても「合意なき離脱」の可能性が急上昇する訳ではなく、「離脱延期」の線が濃厚となる。ただ、その場合は今後の英国とEUの協議が著しく不透明化するだろう。足元で、離脱協定案の修正合意を好感してポンドが大幅に買われた後だけに、否決された場合は失望のポンド売りが出やすくなりそうだ。(執筆:外為どっとコム 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)