三井住友アセットマネジメントは、同社の直接販売チャネル「SMAM投信直販ネット」向けの専用ファンドとして「アクティブ元年・日本株ファンド」を2月5日に設定した。ノーロード(販売手数料無料)で、中・長期的な資産形成に役立つことを目的として展開している直販チャネルでは、バランス型ファンドを中心に7本の品ぞろえだったが、同社の運用の特徴が発揮される日本株のアクティブファンドを加え、新たな利用者の拡大を図る考え。新ファンドの特徴について運用の主担当となる同社株式運用グループ シニアファンドマネージャーの古賀直樹氏(写真)に聞いた。

 ――新ファンド設定の狙いは?

 2015年4月に直販サービスを開始してから3年以上が経過し、かつ、積立投資ニーズの高まりなど、資産運用業界に新しい動きが出てきたことを受け、改めて直販チャネルの強化をマーケティング部門中心に考えました。そこで、当社の「強み」である「日本株のアクティブ運用」が、最も自信を持って提供できる商品という考えに至りました。「直販だけで取り扱う特別感のある商品」として、パフォーマンスが良く、かつ、公募投信を担当した実績がない私たちのチームが運用する新商品になりました。

 私たちは、日本株の中小型株を運用するアクティブ運用チームです。チームの代表ファンドは、2003年6月末から2018年12月末まで約15年半で基準価額が信託報酬控除後で約10倍になっています。機関投資家向けに提供している商品であるため、一般に運用成績を公表していませんが、機関投資家向け商品の評価を行うアワードでは何度も表彰され、2010年から17年までは連続して表彰されています。

 ――「アクティブ元年・日本株ファンド」の特徴は?

 中小型株の運用で培ってきた企業価値評価の視点を生かし、企業の規模にこだわらず、全ての日本の上場企業の中から、企業価値の向上が見込まれ、市場の評価が高まるであろう「いい企業」に厳選して投資します。

 「いい企業」とは、「ちょっと先の未来に価値を生み出し、市場の評価が見直される企業」と定義しています。ちょっと先とは、数カ月から数年間のイメージです。

 私たちの運用チームは、ファンドマネージャー自身が取材し、経営者と面談して、企業を理解することに努めています。このやり方を一切変えることなく、規模の大小にかかわらず、企業価値の向上が見込まれる企業に投資していくのが「アクティブ元年・日本株ファンド」です。

 TOPIX(東証株価指数)などの市場平均を一切意識することなく、その企業の価値に対して市場がまだ十分に評価していないと考える銘柄のみに投資していきます。

 ――運用チームの強みは?

 4人のチームで年間2000件以上の企業取材を実施していますが、4人の間で、担当業種などを決めて割り振るようなことはしていません。それぞれが経験を積んできているファンドマネージャーなので、自分の関心のあるテーマについて関連企業をどんどん深堀していって、確信の持てる「いい企業」をピックアップしています。

 4人がそれぞれに動くことによって、さまざまな情報共有が生まれています。4人が投資対象リストを持ち寄ると、一見、業種などが偏っているように見える時もありますが、それぞれの銘柄について注目しているテーマが異なるなど、リスク分散も図られています。私は主担当としてポートフォリオのリスクなどをチェックしていますが、非常にバランスのとれたポートフォリオができていると思います。

 それぞれ経験を積んだチーム全員が、ひとり一人サボることなく、自らの職責を全うするという気持ちで働くことがパフォーマンスにもつながっており、絶妙なメンバー構成だと感じています。

 ――投資家の方へのメッセージは?

 直販チャネルは、投信のメーカーとしての責任が問われると思っています。私たちのチームは、今回、初めて個人のお客さまに運用商品を提供しますが、このファンドの運用成績によって、お客さまの人生をより豊かにしていただくためのサポートが出来る運用会社であることをしっかりアピールできるよう、結果を出していきたいと思っています。

 また、初めての直販専用ファンドなので、「顔の見えるファンド」を意識してやっていきます。運用を担当する4人が、それぞれに運用の現状を報告し、注目しているテーマや企業などについてできるだけ情報発信をしていきたいと思っています。このファンドを通じて、資産運用の楽しさを感じていただき、積立投資などによって、じっくりと長期に付き合っていただきたいと思います。(情報提供:モーニングスター社)