東京時間に110円36銭まで売られたドル円は再び反発。米長期金利が上昇したことや、英議会が離脱に関する政府方針を承認したことで円売りが強まり111円07銭まで上昇。ユーロドルは1.13台半ばから後半で小動き。株式市場はまちまちながら、ダウは続落。ライトハイザーUSTR代表が、楽観的な米中通商協議の見通しをけん制する発言を行ったことが材料となった。ナスダックは小幅ながら反発。債券相場は反落。長期金利は2.68%台まで上昇。金は続落。在庫が予想以上に減少していた原油は大幅に続伸し57ドルに迫る。

1月中古住宅販売件数成約指数    →  4.6%

12月耐久財受注             →   1.2%

ドル/円 110.53 ~ 111.07 

ユーロ/ドル 1.1362 ~ 1.1395

ユーロ/円  125.93 ~ 126.34

NYダウ -72.82  → 25,985.16ドル

GOLD -7.30 → 1321.20ドル 

WTI +1.44 → 56.94ドル 

米10年国債  +0.047 → 2.682%

 
本日の注目イベント

日 1月鉱工業生産
独 2月消費者物価指数(速報値)
米 10-12月GDP(速報値)
米 新規失業保険申請件数
米 2月シカゴ購買部協会景気指数
米 クラリダ・FRB副議長講演
米 ボスティック・アトランタ連銀総裁講演
米 ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁講演
米 カプラン・ダラス連銀総裁講演
米 ブラード・セントルイス連銀総裁講演  

 111円台定着に失敗し、じりじりと値を下げてきたドル円は、昨日の東京時間には110円36銭前後まで売られ、上値を試して失敗したため「今度は下値を試す展開」かと思われましたが、そのレベルを底値に大きく反発し、111円台まで上昇しました。

 パウエル議長は前日に続き昨日は下院で証言を行いました。議長は辛抱強いアプローチが正当化されるとの前日の見解を繰り返したに留まり、市場への影響はありませんでしたが、影響を与えたのは「伏兵」のライトハイザーUSTR代表の証言でした。ライトハイザー氏は27日、下院歳入委員会で証言を行い、中国が米側の要求に応じて譲歩するかどうかを判断するのは時期尚早だと発言し、「より公平な条件をもたらす著しい構造的変化を米政権は求めている。知的財産権や技術移転の問題に関しては特にそうだ」と指摘し、米中の間で議題になった問題は「あまりにも深刻なため、追加購入の約束では解決されない」と述べ、米中通商協議に対する楽観的な見方をけん制しました。(ブルームバーグ)トランプ大統領との不仲が噂さされるライトハイザー氏ですが、ここでも今回の協議の成果を評価しているトランプ大統領とは立場を異にし、両者の間にある「溝」を感じる印象です。

 米朝首脳会談がハノイで始まりましたが、まずは良い出だしだったという印象です。トランプ氏は初回会談の成功に続いて、「今回も同等かそれ以上の成功を期待している」と述べたのに対して、金委員長は、「全ての人に喜んでもらえる素晴らしい成果を出せると確信している。最善を尽くす」と言明しました。焦点は米国が望む「完全非核化」を金委員長が受け入れるかどうかですが、北朝鮮側も、仮に受け入れるとしてもそれなりの要求を求めてくることが予想されます。完全非核化を受け入れれば、経済支援を行い、成長率が急速に伸び、北朝鮮は豊かな国になれるといった「甘言」だけで、金委員長が首を縦に振るとも思えません。本日、2日目の会談が注目されます。

 米朝首脳会談は相場への影響はほぼないと思われます。足元の材料は「Brexit」と、ややきな臭くなってきたインドとパキスタンの状況です。英国では昨日、メイ首相が提案したEU離脱を巡る政府方針を下院が承認しました。今後はEUとの離脱合意案の見直しに向けた協議を経て、3月12日までに修正案を下院で採決し、否決された場合は「合意なき離脱」の是非を問い、さらに否決されたら3月29日と決められている離脱期限の延長を議会に諮ると、メイ首相は約束しています。離脱期限が迫る中、「再国民投票」の可能性も含めてぎりぎりまで混乱が続きそうです。

 本日のドル円ですが、再び111円を試す雰囲気ですが、111円台を維持できるかどうかが、再度注目されます。111円台が維持できなくても、110円台後半で推移しているようなら、日足の200日移動平均線を試すチャンスはあるのではないかと予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)