ドル円は米経済指標の悪化で売られたものの、110円台半ばまでで、引き続き動意の見られない展開。高値も110円83銭前後と膠着相場が続く。ユーロドルも1.13台でもみ合い。ユーロ圏の経済指標が下振れし、1.1324まで売られたものの、相場への影響は限定的。株式市場は反落。連日上昇を続けていたナスダックも29ポイント下落し、上昇も一服。債券相場は大幅に続落。長期債を中心に売られ、10年債利回りは2.69%台へと上昇。金は反落。原油価格も7営業日ぶりに下落。在庫と生産がともに増えたことが重石に。

新規失業保険申請件数        →  21.6万件

12月耐久財受注            →  1.2%

1月景気先行総合指数         →  -0.1%

1月中古住宅販売件数         →  494万件

11月フィラデルフィア連銀景況指数 →  -4.1


ドル/円 110.56 ~ 110.83 

ユーロ/ドル 1.1324 ~ 1.1367

ユーロ/円  125.43 ~ 125.77

NYダウ  -103.81  → 25,850.63ドル 

GOLD -20.10 → 1327.80ドル 

WTI -0.20 → 56.93ドル 

米10年国債  +0.049→ 2.693%

 
本日の注目イベント

日     1月消費者物価指数
独   独10-12月期GDP(改定値)
独   独2月ifo景況感指数
欧   ユーロ圏1月消費者物価指数(改定値)
欧   ドラギ・ECB総裁講演
米   ウィリアムズ・NY連銀総裁講演
米   ブラード・セントルイス連銀総裁講演
加   カナダ12月小売売上高

 ドル円は110円台での膠着が続いていますが、ユーロドルも1.13台で動きが鈍くなり、昨日は英国のEU離脱問題がやや好転する兆しや経済指標の発表があったものの、ユーロドルの動きは1.13台で限定的でした。

 3月1日の交渉期限を考えると、今回の協議がヤマ場の可能性が高いと見られる米中通商協議が、昨日からワシントンで再開されました。報道によると中国側は、LNGや大豆、半導体などの分野で具体的な数値目標を提示し、米中の貿易不均衡を是正する強い姿勢を見せているようです。農産物については、大豆だけではなく、トウモロコシや小麦を含み年間300億ドル(約3兆200億円)増やす計画を提案する(ブルームバーグ)模様です。

 今回の協議ではエネルギーや農産物の輸入量拡大だけではなく、知的財産権や人民元相場を含め分野で「覚書」をまとめることでも合意しており、最新の情報ではトランプ大統領が中国の劉鶴副首相と22日午後にワシントンで会談する予定であることも伝わっています。トランプ氏自らが中国側の交渉責任者である劉鶴氏に会うということは、今回の協議が「合意」に近いことを窺わせます。最終的にはトランプ氏と習近平主席が直接会って合意する必要があるとは思いますが、その前段階に近いと思われ、その席で3月1日の期限を延長することや、習近平氏との会談日程なども発表される可能性があると予想しています。いずれにしても今回は合意に近い何らかの行動が示されるものと思われます。

 ユーロ圏とドイツのPMIが発表され、欧州景気が一段と減速していることが確認されています。昨日発表された2月のユーロ圏製造業PMIは「49.2」と、約6年ぶりの低水準を記録しました。PMIは「50」が景気が拡大しているか、縮小しているかの判断の目安になっています。またドイツの2月製造業PMIも「47.6」と、「50」を割り込み、実に6年ぶりの低水準でした。ユーロ圏経済のけん引役であるドイツでは、中国向けの自動車輸出が貿易戦争の影響から大きく落ち込んでおり、域内全体の景気の足を引っ張っている状況で、ECBは低金利の融資枠を計画していますが,このままの状況が続くようだと、利上げはおろか、再び緩和策の導入を考えなければならない可能性も浮上しそうです。その意味では本日予定されているドラギ総裁の講演が注目されます。

 ドル円は連日110円台でのもみ合いで、コメントのしようもありません。まだ1日を残してはいますが、今週は110円台を割り込まないし、111円台にも乗せていません。「1時間足」を見ても、値幅が小さいことから、一目均衡表の「雲」は常に薄く、その薄い雲さえも上下に抜け切れません。「動かない」と安心しきることはできませんが、活発な動きも期待できません。本日に予想レンジは110円20銭~111円程度でしょうか。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)