ドル円は続伸し、109円89銭まで上昇。米株価の上昇が続いている他、米中通商協議に明るい見通しが出てきたことが好材料に。ユーロドルは再び1.14を挟む展開に戻り、ドル高が進んだことから1.1353まで下落。

 株式市場は大幅に続伸。中国政府が米国からの輸入を大幅に増やし、米国との貿易不均衡をゼロにする提案を行っているとの報道が材料に。ダウは336ドル上昇し、2万4700ドル台に。株価の上昇に、安全資産の債券は続落。長期金利は2.78%台まで上昇し、今年の底値からは23bpほど上昇。金は続落し、原油は反発。

12月鉱工業生産             → +0.3%
12月設備稼働率             → 78.7%
1月ミシガン大学消費者マインド(速報値) → 90.7


ドル/円   109.35 ~ 109.89 
ユーロ/ドル 1.1353 ~ 1.1406
ユーロ/円  124.42 ~ 124.83
NYダウ   +336.25 → 24,706.35ドル
GOLD   -9.70   → 1,282.60ドル
WTI    +1.73   → 53.80ドル
米10年国債 +0.034  → 2.784%

 
本日の注目イベント

中  10-12月GDP
中  中国 12月小売売上高
中  中国 12月鉱工業生産
独  独12月生産者物価指数
英  メイ首相、EU離脱代替案提示
米  株式、債券市場休場(キング牧師生誕記念日)
米  IMF世界経済見通し


 ドル円はさらに上昇し、110円には届かなかったものの、109円89銭までドル高が進みました。今回も株価の上昇が材料の一つでしたが、メインは米中通商協議に明るい兆しが見えてきたことが大きかったと思われます。ムニューシン財務長官が対中国の関税引き下げを提案しているとの報道や中国政府が米国からの輸入を大幅に増やし、対米貿易黒字解消を提案しているとの報道が、米中貿易戦争が良好に向かうといった観測を高め、投資家心理を改善させました。リスク先行から株式が買われ、債券が売られ、低金利の円が売られる展開でした。

 NYダウは4日続伸し、この間800ドルほど上昇したことになります。一時2.55%台ま?で低下した長期金利も2.78%台まで上昇を強め、ドルを押し上げて来ました。そのため、「日足」を除く短い足では、MACDがプラス圏まで上昇しており、トレンド転換には「日足」を残すのみとなっています。ただ「日足」が上昇傾向を示すにはまだ時間がかかりそうです。トランプ大統領は依然としてメキシコ国境の壁建設に固執しており、昨日はやや譲歩を見せ、不法移民対策では救済制度を3年延長するなどの新提案をしていますが、これに対して民主党のペロシ下院議長は拒否する構えを見せており、政府機関の一部閉鎖はまだ続きそうな気配です。

 先週末発表された1月のミシガン大学消費者信頼感指数(速報値)は市場予想の「96.8」を大きく下回り「90.7」と、2016年10月以来となる低水準でした。先行きを示す「期待指数」も低水準で、調査担当責任者は「今回の低下は国内経済への見通しが主に反映された」と述べ、「政府機関の一部閉鎖や関税の影響、金融市場の不安定、世界的な経済減速、金融政策をめぐる明確性の欠如など多くの問題が影響した」と説明しています。(ブルームバーグ)今年に入ってすでにISM製造業景況指数など、景気鈍化を顕著に示す経済指標が散見されています。この段階で、米中通商協議が不発に終われば、米景気に与える悪影響は必至と考えます。トランプ大統領もこのあたりは十分承知していると思われ、通商協議を簡単に決裂させられないのではないかと思います。

 本日は日本株も大きく上昇すると予想されます。ドル円も110円台が視野に入る展開があるかもしれません。予想レンジは109円20銭~110円20銭程度と見ています。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)