先週3日に発表された米12月ISM製造業景況指数は、54.1となり2年ぶりの低水準を記録。米中貿易戦争の悪影響が米国の製造業にも及び始めたとの見方が広がっている。ブルームバーグニュースによると「前月比で5.2ポイントという今回の下げ幅を上回ったのは、今世紀に入ってからは10年前の金融危機と2001年9月の対米同時テロ直後の2回しかなく、いずれもリセッション(景気後退)期にあった」との事だ。ISM製造業景況指数は米景気に先んじる傾向があるとされるだけに気になるデータであろう。

 こうした中、本日発表される米12月ISM非製造業景況指数にも注目が集まりそうだ。市場予想は59.0となっており、前月の60.7からの低下が見込まれているが、低下幅は1.7ポイントにとどまる見通しだ。米クリスマス商戦の好調が伝えられた事などから、小売等のサービス業の景況感は、製造業ほど大きく悪化する事はないとの見立てだろう。

 4日の米12月雇用統計は良好な結果であったが、雇用統計は米経済にとって「バックミラー」のため、先行きの好調を示唆するものではないという(文字通りに)後ろ向きな見方を打ち消す事はできなかった。2019年内に米国がリセッション入りするとの悲観的な見方や、それに伴って米連邦準備制度理事会(FRB)が利下げに動くとの観測がくすぶっているだけに、米12月ISM非製造業景況指数の結果がドル/円相場に与えるインパクトは小さくないだろう。

(執筆:外為どっとコム総合研究所  編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)