1.書記長が国家主席兼任

 故チャン・ダイ・クアン国家主席が2018年9月21日に死去したことを受け、国の最高指導者であるグエン・フー・チョン書記長が99.79%の信任を得て新国家主席に選出され、書記長と国家主席を兼任することになった。10月23日に正式に就任し、第14期(2016~2021年)第6回国会で宣誓を行った。

 1945年以降、故ホー・チ・ミン主席と故チュオン・チン書記長の2人が党と政府のトップを兼任したが、1986年のドイモイ以降の兼任はチョン書記長が初めてとなっている。

  2.国家主席が死去

 9月21日、チャン・ダイ・クアン国家主席が入院先のハノイ市108軍隊中央病院で死去した。61歳だった。亡くなる直前の9月9日にはハノイ市で杉良太郎日ベトナム特別大使と、9月12日には河野太郎外務大臣と会見していた。

 9月26日と27日には国葬が行われ、葬儀にはチョン書記長やグエン・スアン・フック首相、グエン・ティ・キム・ガン国会議長、ダン・ティ・ゴック・ティン国家主席代理をはじめとする政府関係者らが多数参列した。

 なお、3月17日には戦後初めて米国を公式訪問したファン・バン・カイ元首相が、10月1日には1980~1990年代にベトナムの首相と書記長を務めたドー・ムオイ元書記長が死去し、それぞれ国葬が行われた。

  3.経済特区法案の可決を再延期

 10月の第14期第6回国会で行う予定だった特別行政経済区法(経済特区法)案の審議・採決が再び延期された。理由は、「国会議員や国民、機関、専門家、科学者らの意見聴取に時間を要するため」とされた。

 これに先立ち、同案に盛り込まれていた「土地リース期間を最長99年間とする」との条項について、多くの議員や国民、専門家から「国の領有権を著しく侵害する」として猛反発を受けたため、5月から6月にかけて開かれた第5回国会でも同案の可決が延期されていた。

 同法案を受けて、その条項に対する抗議としてホーチミン市や南中部沿岸地方ダナン市、同カインホア省、同ビントゥアン省など全国各地でデモが行われた。こうした中、政府はこの条項を削除し、経済特区内の用地の土地リース期間については、土地法に従う形で経済特区法案の草案を修正した。

  4.TPP11の批准決議を採択

 第14期第6回国会で11月12日、米国抜きの新たな環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)「包括的および先進的な環太平洋パートナーシップ協定(TPP11=CPTPP)」の批准決議が全会一致で採択された。

 TPP11にはベトナム、日本、オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポールの11か国が参加しており、ベトナムを含め署名国の過半数が既に国内手続きを完了したため、12月30日に発効することとなった。

  5.高校卒業・大学入学統一試験で点数操作

 夏季に行われた高校卒業・大学入学統一試験で、◇東北部地方ハザン省、◇西北部地方ソンラ省、◇同ホアビン省の北部山岳地帯3省に高得点の生徒が異常に多かった。一方、同3省は全国で中退率が最も高く、高卒率が最も低い地方として知られている。

 教育訓練省が公安省の協力を得て調査を行った結果、同3省の教育訓練局の幹部が点数を操作していたことが分かった。点数の引き上げが確認されたケースは約100件に達している。これに関与した幹部10人が起訴され、捜査を受けている。

  6.貿易収支の黒字額が直近10年間の最高値に

 1-11月期の輸出額が前年同期比+14.5%増の2237億USD(約25兆3000億円)、輸入額は同+12.1%増の2163億USD(約24兆4000億円)となり、貿易収支は74億USD(約8400億円)の黒字で、直近10年間の最高値を記録した。

  7.ホーチミン市2区トゥーティエム新都市区案件で違反

 ホーチミン市2区トゥーティエム新都市区案件で、政府調査機関は調査の結果、ホーチミン市人民委員会、建設省、政府官房の違反を指摘した。同案件の対象ではない土地の収用や、住民移転目的の土地を不動産業者に割り当てたことなど、複数の深刻な違反が発見されている。

 同案件は故ボー・バン・キエット首相が1996年に承認したもの。元のマスタープランでは「上海の浦東新区」を建設し、土地収用対象の住民に同都市区の中心部にある物件を割り当てる計画だったが、関連機関の不当な土地収用や企業各社への土地割当などにより、住民の不満が20年以上も続いている。

  8.大規模ネット賭博事件で元公安省警察総局トップに禁錮9年の判決

 インターネットを利用した大規模な違法賭博・資産横領・マネーロンダリング事件で、賭博活動を保護していた公安省警察総局元総局長のファン・バン・ビン被告(男・63歳)に禁錮9年の判決が言い渡された。

 同事件は、ハイテクセキュリティ開発投資社(CNC)と大手ゲーム会社のVTCオンライン(VTC Online)の2社が公安省の上級幹部の保護を受けて2015年4月から「Rikvip」と「Tip.club」の2つのウェブサイトで賭博を違法に開催したというもの。この賭博ルートの規模は10兆VND(約480億円)近くに達した。

  9.2018年のGDP成長率が直近10年間の最高値に

 ベトナムの2018年の国内総生産(GDP)成長率は約+7.0%となる見通しで、直近10年間の最高値を記録する見込みとなっている。同年のGDPは約2400億USD(約27兆円)に増加したと推定される。(情報提供:VERAC)