ドル円は急反発。株価が大きく上昇し、ダウは1000ドルを超える反発を見せたことでドル円も111円台を回復。111円41銭までドル高が進み、高値圏で引ける。ユーロドルもドル高の流れの中下落。1.1342までユーロが売られ、10日ぶりのユーロ安水準をつける。株式市場は好材料が揃い急上昇。ダウは1086ドル上昇し、上昇幅は過去最大に。ナスダックも361ポイント上昇し全面高に。債券相場は大きく下落。長期金利は2.8%台まで上昇。金は続伸。原油価格も大幅に反発し46ドル台に乗せる。

10月ケース・シラ-住宅価格指数  →  5.0%

12月リッチモンド連銀製造業指数  →  -8

ドル/円 110.29 ~ 111.41 

ユーロ/ドル 1.1342 ~ 1.1414

ユーロ/円  125.85 ~ 126.45

NYダウ  1,086.25 → 22,878.45ドル

GOLD +1.20 →1,273.00ドル 

WTI +3.60 → 46.22ドル 

米10年国債  +0.070 → 2.800%

 
本日の注目イベント

中  11月工業生産
欧  ECB月報
米  新規失業保険申請件数
米  10月FHFA住宅価格指数
米  11月新築住宅販売件数
米  12月消費者信頼感指数


 ドル円は111円台を回復し、111円41銭まで反発しました。予想外の展開でしたが、久しぶりにこれだけ好材料が揃い株価が急反発すればドルが買い戻されるのはやむを得ないところです。問題は、これでドル円も株価も底値を見たのかどうかを確認しなければならないということです。個人的に言えば答えは「ノー」です。ドルも株も大きく売られたところに、好材料が揃ったことで買い戻されただけのことと考えます。同時に、ドル円もこれまでのような緩やかな動きから、ボラも出て、値幅を伴う荒っぽい動きになりそうで、来年の動きを暗示しているように思われます。

 それにしても好材料が揃いました。ハセット米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長は26日、パウエル氏のFRB議長ポストは安全かとの記者からの質問に対して「もちろん、100%だ」と答え、「パウエル氏更迭」の火消しを行った形でした。ハッセット委員長はまた、ムニューシン財務長官の辞任に関しても否定したようです。株価が連日大幅に下げている状況の中、金融政策のトップが辞任するようなことになれば、さらに株価が下落するリスクもあり、現段階でこのように辞任を否定する発言を行うことは当然と言えば当然です。

 さらに好材料は続きます。アマゾン・ドットコムは26日の発表資料で、今年のホリデーシーズンは極めて好調で、有料会員サービスの「プライム」の利用により無料で配送された商品は、米国だけでも10億アイテムを超えたと伝えています。また、マスターカードはホリデーシーズン(11月1日~12月24日)の売上高が5.1%増の8500億ドル(約94兆円)を超え、この伸び率はここ6年で最大だったと発表しました。マスターカード・スペンディングパルスによると、オンライン売上高は前年比19%増加したようです。(ブルームバーグ)米国の個人消費は依然好調であることが確認され、この日の株式市場では小売セクターが大きく買い戻されています。

 米中貿易問題でもやや進展が見られました。米政府代表団は来年1月7日からの週に中国当局者との貿易協議のため訪中するとブームバーグは報じています。代表団は米通商代表部(USTR)のゲリッシュ次席代表がトップを務め、国際問題担当のマルパス財務次官も参加予定のようです。

 これら好材料に株価は大きく反応しました。ダウは前日比1086ドル上昇し、値上がり幅は「過去最大」です。大きく売り込まれていたナスダックも361ポイント上昇し、上昇率はダウを上回る5.8%を記録し、全面高の様相です。株価の急反発を受けて、リスクオフの流れが急速に後退し、安全資産の債券は売られ、金利が上昇したことでドル円を押し上げました。昨日はリスク資産の原油も大きく買い戻され、前日比3ドル69セント上昇しています。

 今回のドルの下落は113円50銭前後から始まったとすれば、110円までの下げの38.2%戻しが111円34銭近辺となり、この水準をクリアした形です。半値戻しは111円75銭辺りとなり、ここには日足の「転換線」もあります。米中貿易問題やトランプ政権の迷走など、今後もドルの上値を抑える状況にはなっていますが、テクニカルでは「分水嶺」に立っていると言えます。一目均衡表では「日足」では上昇トレンドが完全に崩れていますが、移動平均線を見ると、長期線(200日)が最も下方にあり、その上に中期線(120日)、さらに一番上に短期線(52日)と並んでおり、短期線の方向が上昇から下落方向に変化はしているものの、まだ3本の位置は変わっておらず、ここでは上昇トレンドが継続していると言えます。また「週足」では、依然として「雲」が下落を抑える形になっています。ドルの上値は重くなってきたものの、まだ100%下値目線で構えるわけにはいかず、6:4で、下落を意識するといったところでしょうか。本日は日本株も1000円を超える上昇が見られるかもしれません。
レンジは110円80銭~111円80銭程度を予想します。 (執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)