ドル円は朝方の株価の上昇や長期金利の上昇に113円47銭までドル高が進む。ポンドがさらに売られたことも円売りにつながりドル円は終始113円台で推移。ユーロドルは再び1.13割れを試し、1.1306まで下落。戻りは重いものの、1.13が再び壁になる状況が続く。株式市場は米中貿易問題の進展期待から続伸して始まり、ダウは400ドル近い上昇を見せたが続かず。結局53ドル安で引ける。ナスダックは11ポイントながら小幅に上昇。債券は続落。朝方の株価の上昇に利益確定の売りが優勢となる。長期金利は2.87%台へと上昇。金は続落。原油価格はリビアでの生産停止の情報で反発。

11月生産者物価指数    →   0.1%

ドル/円113.13 ~ 113.47

ユーロ/ドル1.1306 ~ 1.1387

ユーロ/円 128.18 ~ 128.83

NYダウ  -53.02 → 24,370.24ドル

GOLD -2.20 →1,247.20ドル 

WTI +0.65 → 51.5ドル 

米10年国債  +0.020 → 2.877%


本日の注目イベント

豪   豪12月ウエストパック消費者信頼感指数
欧   ユーロ圏10月鉱工業生産
米   11月消費者物価指数
米   11月財政収支


 ドル円は株価の動きを睨みながらの展開が続いている中、昨日のNY市場では朝方から株価が上昇したことで、113円47銭までドル高が進む場面がありました。中国で、米国自動車に対する関税を現行の40%から15%に引き下げる案が国務院に提出されており、数日以内に検討されるとの報道が米中貿易問題の改善につながるとして、株価を押し上げました。ただ、米国製自動車の中国でのシエアは小さく、関税が大幅に引き下げられたからといって、米国製自動車販売が大きく伸びるかどうかは不透明で、米国の貿易赤字減少にはつながりにくいでしょう。

 NYダウはこれまで大きく売られていた反動もあり、一時380ドルほど上昇しましたが、午後にはマイナスに転じました。メキシコ国境に壁を建設することに関して、トランプ大統領は民主党のペロシ下院院内総務およびシューマー上院院内総務と激しく議論し、「私が政府を閉鎖する。あなた方のせいにするつもりはない」と語り、「国境整備のために政府を閉鎖することは誇らしいことだ」とシューマー議員に告げたようです。(ブルームバーグ)政府機関閉鎖の可能性が強まったことが株価への悪材料となり午後の株価下落につながったようです。

 ドル円は米長期金利が下げ止まり、2日続伸したとで113円台半ばまで反発してきました。短期的に見ると、先週木曜日の112円23銭と、今週月曜日に記録した112円24銭が「ダブルボトム」を形成して反発しています。112円割れが簡単ではないと同時に、上値では114円乗せも簡単ではありません。結局112-114円のレンジ内の動きですが、テクニカルでは114円突破の可能性の方が高いことを示唆しています。

 「日足」チャートを見ると、雲の下限ブレイクを何度も試してはいますが、8月下旬以来完全に抜けてはいません。また、雲の下方にある「120日移動平均線」もドルの下落を支えているように見えます。さらに移動平均線の並び具合を見ても、最も長い平均線である「200日線」が一番下にあり、短い「52日線」が一番上で推移しており、上昇傾向を示しています。同時に「120日線」を含めた3本の移動平均線の方向も、「52日線」は上記112円台前半を2度試した影響から、やや上昇にブレイキがかかった形状を見せてはいますが、基本的には3本の移動平均線が右肩上がりの形で推移しており、上昇トレンドが崩れていないことを物語っています。米中貿易戦争の先行きは依然として厳しく、株価も年初来安値を更新している状況の中、ドルのさらなる上昇は想定しにくいものの、ここは素直にテクニカルに身を委ねるのも一考かもしれません。

 本日のドル円は112円90銭~113円80銭程度を予想します。線のひき方にもよりますが、10月4日の114円55銭の高値からレジスタンスラインを描くと、今日は113円65銭近辺にあると思われます。113円80銭あたりをしっかりと上抜けできれば、114円台が視野に入ってくるかもしれません。ただ材料不足の感は否めませんが、やはり株価と金利の動きがメインでしょうか。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)