ドル円はアジア市場の水準からは切り上げたものの、上値は113円71銭で限定的だった。経済指標が良好で、株価も上昇したが米長期金利の下落が円買いに作用した。ユーロドルも小動き。1.13台前半から半ばでの動きに終始。株価は米中首脳会談の結果を好感し続伸。ダウは一時400ドル近く上昇したものの、結局287ドル高で引ける。債券相場は続伸。長期金利は2.97%台へとさらに低下。金は13ドル反発し、原油価格も2ドルを超える上昇で、引け値は53ドルに迫る。

11月自動車販売台数          →  1740万台

11月ISM製造業景況指数       →  59.3

ドル/円113.45 ~ 113.71

ユーロ/ドル1.1324~ 1.1363

ユーロ/円 128.56 ~ 129.05

NYダウ +287.97 → 25,826.43ドル

GOLD +13.60 →1,239.60ドル 

WTI +2.02 → 52.95ドル 

米10年国債 -0.018 → 2.970%

 
本日の注目イベント

日   11月マネタリーベース
豪   豪7-9月期経常収支
豪   RBA、キャッシュターゲット
欧   ユーロ圏10月生産者物価指数
英   カーニー・BOE総裁議会証言


 ドル円は結局、昨日の早朝に記録した113円85銭前後を頂点にゆっくりと下げ、株価が反発したにもかかわらず、113円38銭まで下げ、ここでようやく下げ止っています。この水準はちょうど「雲の下限」(1時間足)に当たり、一旦は下げ止まってもおかしくはない水準でした。NY市場では、米中首脳会談でひとまず貿易戦争の更なる悪化が避けられたことを好感し、株価が続伸したことでドルが買われ、昨日の朝方の水準で戻ってきました。

 ドル円はもう少し上値を試す場面があると予想していましたが、その場面は見られず、株価の動きとは連動しませんでした。米国が中国に対する追加関税の引き上げを猶予したものの、90日間という短期間で合意に至らなければ直ちに25%へと引き上げることや、閣僚レベルでの協議を開始するものの、そこで話し合われる5分野で合意するにも、ハードルが高く、そう簡単ではないといった見方が、ドル円の上値を抑えた可能性があります。株価の方は素直に反応したものの、ドル円は円高リスクが先送りされただけといった印象も残ります。

 5分野の中でも特に注目されているのが「知的財産権の侵害」に関する分野ですが、今朝の報道では、この分野での米中の合意は近いようです。ホワイトハウスのクドロー国家経済会議(NEC)委員長は3日、中国による知的財産権の侵害をやめさせることで米中両国は合意に「かなり近づいている」と述べています。クドロー委員長はまた、中国が米国からの輸入自動車への関税を「ゼロ」にすると予想しているとも述べています。(ブルームバーグ)

 中国は輸入自動車全般に15%の関税を課していますが、トランプ政権への対中関税への報復措置として、現在米国製自動車に対する関税率を40%に引き上げています。この税率を「ゼロ」にすることで合意するようですが、中国における米国車の販売は304万台弱で、シエアは12.3%(2017年度)です。中国の自動車販売は米国を抜き、今や世界で段突に1位です。2017年度の販売台数は2800万台を超えており、米国よりも1千万台以上も多いことになります。民族系が43.9%のシエアを握り、続いてドイツ車が多いようで、日本車のシエアは17%程度と第3位になっています。(中国汽車工業会発表資料より)

 ドル円は今日も113円での推移が予想され、上にも下にも行きにくい展開です。明日のパウエル議長の議会証言や、週末の雇用統計が材料になる可能性はありますが、それでも動きは鈍く、緩やかな展開が続きそうです。本日のドル円レンジは113円20銭~114円程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)