欧州連合(EU)は25日、臨時首脳会議を開き、英国のEU離脱について、(1)離脱条件などを定めた「離脱協定案」と(2)離脱後の通商関係などの大枠を示す「政治宣言案」を柱とする離脱交渉合意案を正式決定した。

 これを受けて本日のポンドは買いが先行。東京市場オープン前のオセアニア市場では一時145円台に上昇する場面もあった模様だ。ただ、その後は144円台後半に押し戻されるなど伸び悩んでいる。広く指摘されているとおり、英政府とEUの合意案が英議会で承認されるメドは立っていない。ポンドの上値が重いのはこのためと考えられる。

 議会の承認が得られなかった場合、英国は来年3月に合意がないままEUを離脱し、離脱に伴う衝撃を和らげる移行期間も設定されない可能性が高まる。メイ英首相は「英議会が合意案を拒否してもより良い結果が得られる事はない」とけん制。その上で議会採決が行われるクリスマス前まで、数週間に及ぶ「キャンペーン」を行う考えを示しているが、与野党にまたがる反対派を説得できるかについては不透明と言わざるを得ない。ポンド相場は当面、英議会の動向に一喜一憂する事になるだろう。

(執筆:外為どっとコム総合研究所  編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)