米国株の下落に伴いドル円は112円30銭まで下落したが、その後切り返す。長期金利が安定していたことや、ユーロがドルに対して売られたことで112円85銭まで上昇。ユーロドルは反落。ドイツ国債の金利低下もあり1.1359まで売られる。

 株式市場は大幅続落。アップルなど、IT株が再び下げをけん引し、ダウは551ドル下げ、2万5000ドルの大台を引け値で割り込む。ナスダックも同様に119ポイント下げ、7000の大台を割り込む。債券相場は変わらず。株価の下落に一時3.03%台まで低下した長期金利は3.06%台に戻す。金は反落。原油価格は世界経済の鈍化予測を材料に、3ドルを超える大幅な下げに。引けでは53ドル43セントに。


10月住宅着工件数 → 122.8万件
10月建設許可件数 → 126.3万件


ドル/円   112.30 ~ 112.85
ユーロ/ドル 1.1359 ~ 1.1422
ユーロ/円  128.00 ~ 128.58
NYダウ   -551.80 → 24,465.64ドル
GOLD   -4.10   → 1,221.20ドル
WTI    -3.77   → 53.43ドル
米10年国債 ±0      → 3.063%


本日の注目イベント

欧  OECD経済見通し
米  10月耐久財受注
米  新規失業保険申請件数
米  10月景気先行指標総合指数
米  10月中古住宅販売件数
米  11月ミシガン大学消費者マインド(確定値)


 前日の株式市場は「ゴーンショック」の影響も限定的かと思われましたが、米国株が再び大幅な下落を見せました。ダウは550ドルを超える下げを見せ、引け値では、10月29日に記録した直近安値を下回る、2万4465ドルで取引を終えています。株価の下落でドル円も一時112円30銭まで下げましたが、こちらの方は112円70銭台と、昨日の水準まで値をしています。

 NYダウは引け値では7月9日以来の安値に沈みました。史上最高値を記録したのが10月3日で、この日の引け値は2万6828ドルでしたから、2364ドルほど下げたことになり、率にして8.8%下げたことになります。多くの株式専門家は、「弱気相場入りした」といった言葉を口にしています。興味深いのは、足元では急落が続いているWTI原油価格の高値も実は、この日でした。

 引け値では76ドル41セントで取引を終えており、こちらの方は高値から30%を超える下落率です。両市場とも、投機的資金が相場を押し上げたことが窺えます。筆者が毎日記録している、高値をつけたこの日のメモには「米長期金利急騰にもかかわらず、株価は最高値を更新。WTIは4年ぶりの高値に!!資金がリスク資産としての原油にも流入。リスクオンといったコメントが目立つ。」と記述してあります。日経平均株価も、この流れを受けて2万4200円台を回復していました。「上がりすぎたものは下がる」ということなのでしょう。

 懸念されるのは個人消費の行方です。米国では明日が「サンクスギビング・デー」にあたり、本格的なクリスマスシーズンに突入します。そして、週末は「ブラック・フライデー」ということで、1年間で最も小売店が繁盛する日です。売り上げが大きく伸びることで、「黒字」になることから「ブラック・フライデー」と呼ばれていますが、昨日発表されたディスカントストアの「ターゲット」の四半期決算では売り上げが予想に届かず、同社株は大きく売られました。株式市場に多くの資金を投じている米個人投資家は、株価が大きく下げると「逆資産効果」に見舞われます。その割合は日本の比ではありません。このまま株価がさらに下げると、減税効果も相殺され、クリスマス商戦にも影響がでてくるかもしれません。

 いよいよ材料は、今月末の米中首脳会談ということになります。クドロー米国家経済会議(NEC)委員長は、米中首脳会談を前に大統領は貿易交渉に楽観的なムードを醸成しようとしているとし、「中国が合意を望んでいると大統領は確信している」と、FOXビジネス・ネットワークとのインタビューで述べていますが、同時に「米国の利益に合致しない限り、合意はない」とも述べています。(ブルームバーグ)

 中国は米国に対して142項目の部分で譲歩を見せてはいますが、まだ4、5項目でトランプ大統領の首を縦に振ることができていないようです。この部分で中国が譲歩できるかどうかが、首脳会談の鍵を握っているようです。

 本日のドル円は112円10銭~113円程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)