株価が大きく下落したことからドル円は売り優勢の中、112円42銭まで下落。株価がその後やや戻したことで112円60銭近辺で取引を終える。ドル安が進んだことからユードルでもユーロの買い戻しが勝った。1.1464までユーロ高が進む。株式市場は反落。住宅関連指標の悪化や、貿易問題の先行き懸念などからハイテク株を中心に下げる。ダウは359ドル安と、かろうじて引け値で2万5000ドル台を維持。ナスダックは219ポイントの大幅下落。債券相場は横ばい。長期金利も3.06%台で変わらず。金は4日続伸。原油は値ごろ感から買いが入り小幅高。


11月NAHB住宅市場指数    →  60

ドル/円112.42 ~ 112.80
ユーロ/ドル1.1420~ 1.1464
ユーロ/円 128.64 ~ 129.06
NYダウ -395.78 → 25,017.44ドル
GOLD +2.30 →1,225.30ドル 
WTI +0.30 → 56.76ドル 
米10年国債 ±0 → 3.063%  

本日の注目イベント

豪   RBA議事録
独   独10月生産者物価指数
米   10月住宅着工件数
米   10月建設許可件数

 「日産自動車のゴーン会長逮捕」のニュースが昨日の夕方5時過ぎに流れ、昨日は夜遅くまでこのニュース一色でした。ゴーン氏はルノーの会長も兼務しており、昨日はルノー株も大きく売られ、時間外取引では日産株も大きく売られているようです。NYでもダウは一時500ドルを超える下げを見せ、ドル円もこれに連れて112円42銭まで円高が進んでいます。

 もっとも、NYではドル円は相変わらず値動きが緩慢で、昨日の東京時間での水準をわずかに下げたところで推移している程度です。株価の下げから、ドル売り圧力が優勢の展開ですが、引き続き材料は今月末に行われる米中脳会談の行方と、来月のFOMCでの利上げの有無と、今後の利上げペースが相場を左右することになります。

 利上げ観測に関しては、前日FRBのクラリダ副総裁が、世界経済の動きにも注意し慎重に進める必要があるとの見方を示し、アトランタ連銀総裁に次いで、「ハト派的」な意見が増えてきた印象ですが、昨日はNY連銀総裁の発言がありました。ウィリアムズ総裁はNY市の地域イベントで「われわれは若干の利上げを行う可能性が高いが、それは極めて力強い経済が背景にあるからだ」と発言し、「われわれはあらかじめ設定されたコースを進んでいるわけではない。低インフレの下で力強い米経済を維持することに最善を尽くすため、金融政策のやり方を調整する」と説明しています。(ブルームバーグ)

 これは基本的には、クラリダ副総裁の意見と同じで、景気次第では今後の利上げを見直す可能性もあることを示唆したものと受け取れます。これまで米中貿易戦争の影響については、多くのFRBメンバーが楽観的な見方をしていましたが、ここに来て「その影響を無視できないのでは」との見方に変わってきたようです。仮に今月末の米中首脳会談で進展が見られないと、トランプ大統領は現在2000億ドル(約22兆5千億円)相当の中国製品に10%の関税をかけているものを、来年1月から25%に引き上げると圧力をかけており、これは単なる「脅し」ではなく、あのトランプ氏なら実行することも十分あり得ます。FRBのメンバーもこの辺りを考慮して、緩やかな利上げスタンスを維持しながらも金融政策を柔軟に行うことを強調しているものと思われます。因みに12月のFOMCでの利上げ確率は直近で、68.7%となっています。

 ドル円は昨日のNY市場で112円42銭まで下げたことで、「日足チャート」ではローソク足が雲の中まで下落してきました。「ゴーンショック」を受けて、本日の日本株もまた大きく売られると予想されます。ドル円も下値を試す展開となりそうですが、112円台を維持できるかどうかが注目点のひとつになります。レンジは112円~113円程度と予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)