ドル円は前日の水準より値を下げ、113円10銭まで売られたがその後切り返し、前日とほぼ同じ113円50-60銭で引ける。ユーロドルはやや水準を下げ、1.1287まで下落。ポンドドルが急落。閣議でEUとの離脱草案が承認されたが、閣僚6人が辞任したことで、ポンドが売られた。ポンドドルは1.29台後半から約200ポイント下げ、今年最大の下げを記録。株式市場は反発。アップルの下落が止まり、上昇したことが市場のセンチメントを改善。ダウは5日ぶりに200ドルを超える上昇。債券相場は4日続伸。長期金利は3.10%台へと低下。金と原油は小幅ながら続伸。

10月小売売上高            →   0.8%

10月輸入物価指数           →   0.4%

新規失業保険申請件数          →   21.6万件

11月フィラデルフィア連銀景況指数   →   12.9

11月NY連銀製造業景況指数      →   23.3

ドル/円113.10 ~ 113.71

ユーロ/ドル1.1287~ 1.1363

ユーロ/円 127.76 ~ 129.05

NYダウ +208.77 → 25,289.27ドル

GOLD +4.90 →1,215.00ドル 

WTI+0.21 → 56.46ドル 

米10年国債  -0.016 → 3.109%


本日の注目イベント

欧  ユーロ圏10月消費者物価指数(改定値)
米  10月鉱工業生産
米  10月設備稼働率
米  エバンス・シカゴ連銀総裁講演


 米長期金利の低下が続いていることから、ドル円は前日からさらに下値を試す展開となり、NY市場では113円10銭までドル安が進みました。その後株価が上昇幅を拡大したことで113円台半ばまで反発していますが、引き続き株価と、長期金利の動きに連動した展開になっています。

 昨日最も激しく動いた通貨はポンドでした。前日5時間を超える閣議の末、EUとの離脱草案で承認を取り付けたメイ政権でしたが、その承認は全会一致でなかったことが伝えられていました。昨日、政権内の閣僚6人が辞任し、さらにメイ首相の不信任投票を求める声が上がったことからポンドが大きく売られ、今年最大の下落を記録しています。ポンドドルは1.2980近辺から1.2723前後まで急落し、ポンド円も147円台半ばから144円25銭前後まで売られています。6人の閣僚辞任はメイ首相にとっては厳しい局面になりますが、首相は辞任の動きには屈しないとのコメントを発表しています。

 パウエルFRB議長は日本時間の昨日の朝方、ダラス連銀のカプラン総裁が司会を努めた討論会で、「あとどれくらい利上げをするのか、今後の利上げのぺースについて、われわれは考えなければならない」と述べ、米景気が今後も拡大を続けるとの見通しを示しました。
トランプ大統領が再三利上げを批判していることに対して、「われわれは党派に偏らない専門的なやり方で、われわれがやっていることや、なぜそれをやっているのかをできる限り明確に伝達するようにして、国民に奉仕することにコミットしている」とコメントしました。この文言から伺えることは、今後も利上げ姿勢は変わらず、トランプ氏からの批判に対しては丁寧に説明していくとの意思を示したものと受け取れます。

 ドル円は今週に入り、下値を徐々に切り下げてはいるものの、今朝の水準は昨日とほぼ同水準です。底堅い動きと言えると思いますが、それでも方向性ははっきりとせず、もみ合いが続いています。材料とすれば、米中貿易戦争の行方と、来月のFOMCでの政策判断ということになります。米中では、今月末の首脳会談に向けて、妥協点を探る動きが水面下では活発に行われているようで、ブルームバーグは時折その進展具合を伝えていますが、現時点では米国側を納得させるような提案には至っていないようです。昨日一部報道が伝えた「米国は対中関税の追加適用を保留する」との報道も、今朝は米通商代表部(USTR)によって否定されています。現時点では米中首脳会談でも、貿易戦争をこれ以上エスカレートさせないような合意には期待できそうもありません。
本日のレンジは113円20銭~114円10銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)