ドル円は下値を切り下げ113円30銭まで下落。株価が続落し、長期金利も低下したことでドル売りが勝った。ポンドが対ドルで上昇したことも円を買う動きにつながった。ユーロドルは反発し、1.1348まで上昇。ポンドの上昇に連れ高した側面も。株式市場は続落。売り買いが交錯する荒っぽい動きを見せたが、ダウは205ドル下落し4日続落。アップルや金融株が下げを主導し、S&P500も5日続落。債券相場は続伸。長期金利はやや低下し、3.12%台に。金は5日ぶりに反発。原油価格もようやく下落に歯止めがかかり、13日ぶりに反発。ただ上昇はしたものの、前日比56セントの上昇に留まる。

10月消費者物価指数    →  0.3%

ドル/円113.30 ~ 114.01

ユーロ/ドル1.1276~ 1.1348

ユーロ/円 128.13 ~ 129.23

NYダウ -205.99 → 25,080.55ドル

GOLD +8.70 →1,2010.10ドル 

WTI+0.56 → 56.25ドル 

米10年国債  -0.016 → 3.123%

 
本日の注目イベント

米  パウエル・FRB議長公開討論に出席
豪  豪10月雇用統計
米  10月小売売上高
米  10月輸入物価指数
米  新規失業保険申請件数
米  11月NY連銀製造業景況指数
米  11月フィラデルフィア連銀景況指数
米  クオールズ・FRB副議長、上院で証言
米  カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁講演

 ドル円はNY市場で、約1週間ぶりとなる113円30銭までドル安が進む場面がありました。株価が続落し、長期金利も低下したことに加え、EUからの離脱を巡って乱高下しているポンドが対ドルで買われたことも影響し、円を買う動きが強まったものと思われます。その後ドル円は113円台半ばまで反発してNYでの取引を終えています。

 イギリスのメイ首相は、5時間余りにわたった閣議を終えてから、EUと合意した離脱協定の素案に閣議了承を得たことを発表しました。しかし、メイ首相の言葉や調子には閣議承認を得た喜びは感じられず、閣議の議論が厳しかったことをうかがわせたと、ブルームバーグは伝えています。メイ首相も自ら、「この先も厳しい日々が続くと承知している。この決定は精査を受けることになるが、それは当然で無理のないことだ」と述べており、閣議承認は全会一致ではなかったことを示唆しています。

 FRBのクオールズ副議長は昨日下院で証言を行いましたが、米景気はしばらく持続可能であり、米経済は力強いと述べたに留まり、市場への影響はありませんでした。一方で中国では景気減速を示す経済指標が相次ぎ、日本も昨日発表された7-9月期のGDPは「マイナス1.2%」(年率換算)に落ち込んでいます。もっとも、日本のマイナス成長は甚大な自然災害の影響がその主因と見られていますが、「米国の一人勝ち」の構図はまだ続きそうです。

 ドル円は「日足」チャートでは依然として上昇傾向を示しています。昨日のNY市場で一時113円30銭まで売られましたが、それでも「基準線」辺りで下落を止められており、さらに「雲の上」で推移しています。また「MACD」でも、依然としてプラス圏で推移しており、デッドクロスも出現していません。ただ、上値も114円10-30銭近辺が抵抗帯になりつつあるため、下方で拾ったドルもそう長くはホールドはできません。値幅も狭く、大きな利益は望みにくい相場展開が続いています。

 11月もすでに半分になりますが、この間の値幅はわずか1円65銭程度で、今週に入ってからは、さらに値幅が狭くなっています。まだ今年1年の値幅に触れるのは早すぎますが、このままいけば、今年1年の値幅は「10円以内」に収まることになります。本日は、仮に再びNY市場でのドルの安値である113円30銭辺りまで下げた時に、どの程度ドル買い需要があるのかを見たいと思います。予想レンジは113円10銭~114円10銭程度と見ます。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)