欧州市場では114円台で推移していたドル円は、株価の下げと長期金利の低下で113円73銭まで下落。方向感の乏しい展開だった。ユーロドルは前日の急落から反発するも1.13台には届かず。1.1294までユーロが買い戻される。ポンドが急伸。英国とEUが離脱協定の草案に合意したとの報道から、ポンドドルは1.29台半ばから1.3046前後まで100ポイントほど上昇。

 株式市場は朝方には上昇して始まったものの、徐々に売られ、ボーイング株などが下げを牽引。ダウはマイナス100ドルと続落。債券相場は上昇。連日の株安から債券には買い物が入り、長期金利は3.14%台まで低下。金は続落。原油価格は前日比4ドル(7.1%)を超える下落。トランプ大統領がサウジなどに減産をしないよう要求したことが材料に。WTI原油価格はこれで12日連続の下落を記録。 


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10月財政収支 → -1005億ドル
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ドル/円   113.73 ~ 114.04
ユーロ/ドル 1.1253 ~ 1.1294
ユーロ/円  128.19 ~ 128.75
NYダウ   -100.69 → 25,286.49ドル
GOLD   -2.10   → 1,201.40ドル
WTI    -4.24   → 55.69ドル
米10年国債 -0.042  → 3.140%

本日の注目イベント

日  7-9月GDP(速報値)
中  中国 10月小売売上高
中  中国 10月鉱工業生産
独  独7-9月期GDP(速報値)
欧  ユーロ圏7-9月期GDP(改定値)
欧  ユーロ圏9月鉱工業生産
欧  IEA月報
英  英10月物価統計
米  10月消費者物価指数
米  クオールズ・FRB副議長、下院で証言 


 やや落ち着きを取り戻したかに見えた日米の株式市場でしたが、前日ダウが600ドルを超える下げを見せたことで、昨日の日経平均株価も大きく売られ、一時は800円ほど下げる場面もありました。引けにかけてはやや戻したものの、結局459円の下落で、2万2000円を割り込んでいます。その割にはドル円は底堅く、株価の下落に伴って113円58銭前後まで売られましたが、夕方には114円台まで反発しています。

 NY市場では、株価が続落したことや、長期金利も低下したことで、ドルの上値が重く、再び113円台後半で戻っています。目立った動意を見せないドル円ですが、底堅い動きと言えます。足元では、113円台を固めているような動きで、114円10-30銭辺りがやや抵抗帯になりつつあるようです。

 昨日、安倍首相は来日中のペンス米副大統領と会談を行いました。直接自動車問題には触れなかったようですが、日米の貿易については「米国はあまりにも障壁に直面している」と、日本に対して不満を表明し、さらに、日米物品貿易協定(TAG)が終われば「サービスを含む主要分野で新たな条件を設ける」と発言しています。日米物品貿易協定は来年から協議を開始しますが、米国への自動車輸出を巡っては、トランプ大統領から、中国並みの関税引き上げが打ち出される可能性が残っており、この問題がどのような決着を見せるのかが、今後のドル円の方向性にも大きく影響します。

 株式市場が不安定な動きを見せていますが、それ以上に大きな動きを見せているのが、NY原油先物市場です。「WTI原油価格」はドバイ原油や北海原油など、全ての原油価格の基準になりますが、その原油価格が昨日1日で7.1%も下げ、これで12営業日連続で下落したことになります。10月3日に記録した76ドル90セントから、わずか1カ月半で27%を超える下げを記録しています10月まで投機筋の買い持ちが積み上がっていたこともありますが、昨日はトランプ大統領が、サウジの減産方針を批判し、「原油価格はもっと低いはずだ」と述べたことなどを材料にして下落しました。また、今回の急落は、株式市場の大幅な下げで損を出し、その穴埋めのために利益の出ている原油を売っているという見方もあるようです。

 本日も株式市場は軟調な動きが予想されます。ドル円は昨日と同じ展開かもしれません。レンジは113円30銭~114円20銭と、前日の予想と同じです。 (執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)