ドル円は114円台を維持できずに小幅に反落。米長期金利が低下する中、株式市場でも株価が下落し、円買いが優勢に。ドル円は113円65銭近辺まで売られ、113円80銭前後で越週。ユーロドルは下落。1.1317まで売られ、再び重要な節目である、1.13を試す動きに。

 株式市場は3指数とも揃って下落。原油価格の下げで、石油関連株を中心にダウは201ドル売られ、再び2万6000ドルの大台を割り込む。債券相場は反発。株価が下げたことで安全資産の債券は買われた。長期金利は3.18%台まで低下。金は大幅に続落。原油価格も下げ、これで10日続落となり、実に34年ぶりの下げを記録。世界景気の鈍化を背景に一時は60ドルを割り込む。

10月生産者物価指数 → 0.6%

11月ミシガン大学消費者マインド(速報値) → 98.3

ドル/円   113.64 ~ 113.99
ユーロ/ドル 1.1317 ~ 1.1360
ユーロ/円  128.74 ~ 129.36
NYダウ   -201.92 → 25,989.30ドル
GOLD   -16.50  → 1,208.60ドル
WTI    -0.48   → 60.19ドル
米10年国債 -0.057  → 3.180%


本日の注目イベント

米  債券市場休場 (ベテランズデー)
米  デーリー・サンフランシスコ連銀総裁講演

 前日114円台まで上昇したドル円は、結局114円台は維持できずに小幅に反落しています。約1カ月ぶりの114円台だったこともあり、ドル売り需要もそこそこあったようで、加えて、米中貿易戦争の影響もじわりと出てきたようです。

 10月の中国の生産者物価指数は、3.3%と、6月の4.7%をピークに、4カ月連続で低下しています。また製造PMIも10月は、景気拡大の分かれ目である「50」をわずかに上回る「50.2」と、景気後退が鮮明になってきました。中国政府も、金融緩和の拡大や景気刺激策の導入で景気後退を避けるべく施策を発表していますが、米中の貿易戦争の影響はまだ出始めたばかりです。トランプ大統領は今月下旬には習近平中国主席と首脳会談を行うことになっていますが、その席で貿易問題に進展がなければ、さらに中国に対する制裁関税を強めることを示唆しています。

 米中貿易戦争の影響は、中国だけではなくいずれ米国にも波及してくるはずです。世界第1位と2位の経済大国が景気後退に入れば、日本もその影響は甚大です。昨日の経済新聞には、その影響は2019年度下期から出てくると予想しており、そのため企業のトップも2019年3月期決算予測は慎重な数字を挙げる動きが出ています。

 特に日本では来年10月からの消費税引き上げはほぼ決まっているようで、景気後退に消費税がプラスされれば、マイナス成長は避けられないところでしょう。さらに、GDPの規模で世界のトップ3の国が景気後退に陥れば、世界景気に与える影響も深刻なものになると予想されます。

 本日はNYでは「ベテランズデー」のため、債券市場が休みです。為替も動きにくい状況かと思われます。米中間選挙という1大イベントも通過し、注目されるのは米中首脳会談と、ドイツの政治イベントということになりそうです。今年も残り1カ月半です。ドル円は米金利高を背景にこのまま緩やかに上昇し、115円程度までドル高が進むと予想していますが、やはり意識されるのは米中貿易戦争の行方です。このままさらに悪化しなければ、上記景気後退も「軽傷」で済む可能性もあります。果たしてどうでしょう・・・・。

 本日の予想レンジは113円30銭~114円20銭程度とします。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)