「人生100年時代」に必要な老後に備えた資産形成に関心が高まっている。「やり方が分からないから、結局、何もしていない」という多くの人のために、全国で様々なセミナーや勉強会も開かれている。金融庁や厚生労働省は、率先して職場で「つみたてNISA」や「iDeCo(個人型確定拠出年金)」を導入した他、全国の自治体や企業でも制度導入に向けた勉強会を開催。SMBCグループが12月に開催するフォーラム(参加無料)では芸能・文化人らの話を交えて、人生100年時代について考える肩の凝らないイベントもある。「まずは、知ること」が、「資産形成こと始め」の第一歩。職場や身近な金融機関が開催する勉強会やセミナーに参加することで、「老後の不安」に向き合うきっかけにしたい。
 
 金融機関を監督する金融庁は今年1月に「職場つみたてNISA」を導入した。そして、10月には年金行政を担う厚生労働省が「職場iDeCo・つみたてNISA」を導入している。国家公務員が率先して私的年金制度などを活用して計画的に資産形成を進めることは、今年2月に閣議決定した「高齢社会対策大綱」にも明記されていることもあって、金融庁や厚労省は率先して職場環境を整えた。厚労省は、制度導入にあたって金融庁の取り組みを参考にし、厚労省の取り組み内容については、他の省庁や地方公共団体などに広がることを期待して、関係書類などをオープンにしている。
 
 「iDeCo」や「つみたてNISA」などを使って、計画的に資産形成を進めることは、仕事をリタイヤした後で長く続く「老後」の安心を確保する上で、重要な取り組みと考えられている。首相官邸が主導する「人生100年時代構想会議」では、リタイヤの時期を先送りすることが提唱されているが、さすがに75歳を超えてまで働こうという人は少ないだろう。人生100年とすれば、75歳からでも25年間は「年金暮らし」になる。「年金だけ」で暮らすより、「自分の蓄え」があった方が安心だ。これから、国や自治体を通じて、「計画的な資産形成」について情報発信される機会が増えるだろう。
 
 一方、SMBCグループが12月8日に東京国際フォーラムで開催を予定している「人生100年時代FORUM2018」は、「未来に目を向ける1dayイベント」として、文化、芸能、スポーツなどさまざまなジャンルで活躍する著名人が自身の人生100年時代を語るという今年最大規模のイベントだ。プロスキーヤーの三浦雄一郎さん、俳優の高橋英樹さん、宇宙飛行士の毛利衛さんという70歳を超えて第一線で活躍するシニアから、FC今治オーナーの岡田武史さん、『ALWAYS 三丁目の夕日』などで知られる映画監督の山崎貴さん、元フィギュアスケート選手の浅田舞さん、そして、元新体操日本代表の畠山愛理さんという20代の若者まで、それぞれに異なるキャリアや世代が語る「人生100年」は、バラエティ豊かだ。何か心に残る言葉が聞けるかもしれない。
 
 また、銀行や生命保険会社、資産運用会社の展示ブースでは、それぞれが用意している人生100年時代の金融商品の紹介がある。それぞれの金融機関の立場で提案する人生100年時代の考え方や対処法の紹介もあるようだ。自分の気持ちに適った方法を比較検討するには良い機会だ。このような機会に足を運んで、様々な立場からの意見を聞いてみることは、自分自身の考え方を固める上でも参考になるだろう。
 
 平成生まれの人たちは、平均寿命が100歳を超えるといわれている。もはや、「人生100年」は、誰にも「他人事」とはいえない。そして、その備えは、1日でも早く始めた方が負担を小さくできることは間違いない。職場での勉強会や各種のセミナーなどを手掛かりに、自分にできる対策を始めたい。(写真は、SMBCグループが開催する12月8日のセミナーに登壇する岡田武史さんと畠山愛理さん)