ドル円は10月10日以来の113円台乗せ。米国株が全面高となり、長期金利も3.12%台まで上昇したことで、円売りが優勢に。ドル円は113円15銭までドル高が進み、この日の高値圏で引ける。ユーロドルは緩やかに下落し、終始1.13台での取引きとなる。ユーロ圏の第3四半期GDPが予想を下回ったこともユーロの重石に。株式市場は大幅な反発を見せ全面高の展開に。消費者信頼感指数が高水準を維持していたことや、米中貿易戦争に楽観的な見方も出て株価を押し上げた。ダウは431ドル上昇し、その他の指数も大幅高。株価が大幅に反発したことで債券は売られる。長期金利は3.12%台まで上昇。金と原油は続落。

8月ケース・シラ-住宅価格指数    →  5.49%

10月消費者信頼感指数         →  137.9


ドル/円112.68 ~ 113.15

ユーロ/ドル1.1340~ 1.1382

ユーロ/円 127.96 ~ 128.44

NYダウ +431.72 → 24,874.64ドル

GOLD -2.30 →1,225.30ドル 

WTI -0.86  →66.18ドル 

米10年国債 +0.038 → 3.123%

 
本日の注目イベント

豪   豪第3四半期消費者物価指数
日   9月鉱工業生産
日   日銀金融政策決定会合
日   黒田日銀総裁記者会見
中   10月製造業PMI(速報値)
中   10月非製造業PMI(速報値)
中   10月コンポジットPMI(速報値)
欧   ユーロ圏9月失業率
欧   ユーロ圏10月消費者物価指数(速報値)
米   10月ADP雇用者数
米   7-9月雇用コスト指数
米   10月シカゴ購買部協会景気指数
  

 トランプ大統領の「アメとムチ」外交が市場を混乱させています。前日、「11月の米中首脳会談で進展がなければ中国からの輸入品すべてに関税を課す用意がある」と発言して、円高ドル安が進み、株価も大きく売られましたが、今度は一転して、楽観的な姿勢を見せました。

 トランプ氏は29日に、FOXテレビとのインタビューで、対中貿易に関して「素晴らしい取引を見込む」と述べました。この発言は昨日の東京時間午後には伝えられ、ドル円は112円台半ばを超え、日経平均株価は一時400円を超える上昇を見せました。

 この流れは海外市場にも受け継がれ、NYではドル円が約3週間ぶりに113円台まで買われ、米国株は全面高、さらに債券が売られたことから長期金利は上昇し、久しぶりに短期的な「リスクオン」が進みました。10月の消費者信頼感指数が「137.9」と、市場予想を上回り、18年ぶりの高水準を記録したこともドル高・株高につながりました。同指数は「現況指数」と「期待指数」ともに18年ぶりの高水準で、消費者の景気に対する認識は、株価が大きく下げている状況下でも崩れていないことを示しており、米景気はすぐには失速しないことを物語っているのかもしれません。

 ドル円はNY市場で113円15銭まで買われ、今朝方には113円17銭前後までドル高が進んでいます。結局先週末のNY市場で111円38銭までドル安が進みましたが、日足の「雲の下限」を下抜けすることなく反転したことになります。現在は「8時間足」の雲の上限近辺で上昇が一旦止まっていますが、その上には目立った抵抗滞は見られません。ただ、約3週間ぶりのドル高水準ということや、米中貿易戦争は依然として不透明なことから、このままドルが上昇を続けるかどうかは疑問です。

 米中貿易戦争がさらに激化し、トランプ大統領が口にしたように、中国からの輸入品すべてに関税を課せば、中国だけではなく米国にも相当な打撃があるとの試算もあります。米シティーグループのリポートによると、もし中国からの全製品を対象とし、新規に2670億ドル(約30兆円)の輸入品に10%の関税を課すと、消費への影響は最大で、制裁関税第一弾の10倍になる可能性があると指摘しています。それは、アップルの「iPhone」やナイキのシューズなど、中国で生産される消費財を含めることになるからだとしています。

 本日は日本株も上昇するでしょう。300円前後の上昇を予想していますが、円安の影響から500円以上上昇すればドル円のもう一段の上昇が見込めます。一方で、昨日すでに300円を超える上昇を見せているだけに、上昇幅が限定的になることも予想されます。レンジとしては112円70銭~113円50銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)