ドル円は再び米国株の大幅下落に引っ張られる形で111円38銭まで下落。その後株価が下落幅を縮小したことで111円台後半まで買い戻される。ユーロドルも上値は重く、1.1338まで売られ、約3カ月ぶりのユーロ安水準を記録。ユーロは対円でも126円台半ばまで下落。

 株式市場は大幅に反落。アマゾンの決算が市場予想に届かなかったことが、市場全体のセンチメントを悪化させ下げを牽引。ダウは296ドル安となり、ナスダック指数は2%を超える下げに。株価の下落に伴い債券は反発。長期金利は大きく低下し、3.07%台に。金は小幅に買われ、原油価格も上昇。


7-9月GDP(速報値)          → 3.5%
10月ミシガン大学消費者マインド(速報値) → 98.6


ドル/円   111.38 ~ 112.20
ユーロ/ドル 1.1338 ~ 1.1421
ユーロ/円  126.63 ~ 127.76
NYダウ   -296.24 → 24,688.31ドル
GOLD   +3.40   → 1,235.80ドル
WTI    +0.26   → 67.59ドル
米10年国債 -0.041  → 3.076%


本日の注目イベント

英  英9月消費者信用残高
英  英9月 マネーサプライ
米  9月個人所得
米  9月個人支出
米  9月PCEコアデフレータ
米  エバンス・シカゴ連銀総裁講演


 米株式市場は、アマゾンなどIT株の下落が市場全体の地合を悪化させ、ダウは一時500ドルを超える下げを見せるなど、相変わらず不安定な動きをしています。ドル円も株価の下落に歩調を合わせるように売られ、111円台半ばを割り込み、111円38銭までドル安が進みました。これまでは、111円台半ばから後半が強いサポートゾーンとして機能して来ましたが、この水準を割り込んだことで、市場参加者の目線もやや下方に傾いてきた可能性があります。

 ドル円が111円38銭まで売られたのは、9月13日以来となり、111円台半ば~113円のレンジを下方に抜けたことになります。その後株価が反発し、下落幅が縮小したことで111円台後半までドルが買い戻されてはいますが、軟調な地合が続く株式市場を考えると、ドルの上値が徐々に重くなってきており、下値を切り下げる展開が予想されます。

 ドル円はテクニカルでは「日足」の雲の下限で下落が抑えられた形です。現在111円40銭前後にある、この雲の下限を明確に下抜けすれば、株価の動きに比べ、かなり緩慢な動きが続いているドル円も本来の活発な動きに戻る可能性がありそうです。ただ気をつけたいのは、これと似た動きが8月にもあり、この時は雲抜け後に反発しています。

 8月21日には110円を割り込み、109円77銭までドル安が進みました。チャートを見ると完全に「日足の雲を下抜け」しており、ドルの下落を示唆する動きでしたが、結局そこを底値に反転して今月は初旬には114円台まで上昇しました。いわゆる「だまし」だったということになります。今回も111円台40銭近辺をしっかり抜け、111円前後までドル安が進んだ場合、前回のこの動きを意識しておくべきでしょう。

 ドイツではヘッセン州の議会選挙が行われ、メルケル首相率いるキリスト教民主同盟(CDU)と、国政での連立与党である社会民主同盟(SPD)が共に大敗し、メルケル政権の基盤が不安定になってきました。連立与党は今月14日に行われたバイエルン州議会選挙でも大敗しており、得票率を大きく減らしたSPDのナーレス党首は記者団に対し、「連立政権の現状は受け入れ難い」とのコメントを残しています。(ブルームバーグ)メルケル与党としては、連立政権維持のため、他の政党を連立に加える必要が出てきそうです。12月にはCDUの党大会を控えており、メルケル首相は党首再選を目指しているようです。

 本日も、米国株の大幅安を受け再び日本株が大きく下げる「負の連鎖」になるのか、注目されます。今週からは日本でも企業決算が本確的に始まります。好調だとされる商社の決算発表も11月1日に予定されており、好決算が市場の悪い流れを変えるきっかけになるのかも注目されます。

 本日のドル円は111円40銭~112円30銭程度を予想しますが、日経平均が500円も下げるようなら、もう一段の円高方向も予想されますが、そこまで株価は下げないと見ています。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)