昨日は、欧州中銀(ECB)理事会後のドラギ総裁の会見を受けてユーロ売りが強まった。総裁は、年内の量的緩和(QE)終了や来年夏場以降の利上げ方針に変更がない事を改めて表明したが、市場はこれを域内景況感の悪化やイタリア予算案を巡る不透明感などを過小評価していると、否定的に受け止めた模様だ。本来ならユーロ買い材料になってもおかしくないドラギ総裁の楽観姿勢を、今回は売り材料視した形であり、その裏にはドル選好的な市場心理が潜んでいると推測される。

 そうした中、本日は米7-9月期国内総生産(GDP)・速報値が発表予定であり、市場予想は前期比年率+3.3%となっている。米国の潜在成長率を上回る高めの伸びではあるが、アトランタ連銀の予測モデル(GDP NOW)によれば同+3.6%とさらに高い伸びが見込まれている。仮にアトランタ連銀の予測並みの伸びを示せば、ドル買いが勢いを増す可能性があろう。ユーロ/ドルは本日の東京市場で1.13ドル台半ばまで下落しており、もし節目の1.1300ドル(8月は1.1301ドルで下げ止まった)を下抜ければ、下げに弾みがつく事も考えられる。

(執筆:外為どっとコム総合研究所  編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)