ドル円はアジア市場で112円台半ばを超える水準で推移した流れから、朝方には112円74銭まで上昇。その後は株価が大きく下落したことで112円09銭まで売られる荒っぽい展開に。ユーロドルも売られ、約2カ月ぶりとなる1.1378までユーロ安が進行。この日発表されたユーロ圏のPMIが市場予想を下回ったことが売り材料に。カナダドルが急伸し、ドルカナダは1.2967前後まで下落。カナダ中銀が声明で「漸進的なアプローチ」という文言を削除したことで利上げ観測が高まった。株式市場は大幅に下落。明確な売り材料には乏しかったものの、S&P500が節目の2700を割り込んだことで、テクニカルによる売りが加速。ダウは608ドル下げ、2万5000ドルの大台を割り込む。債券相場は大幅に反発。長期金利は3.10%台へと急低下。金は反落し、原油は小幅に上昇。

8月FHFA住宅価格指数     →    0.3%

9月新築住宅販売件数      →    55.3万件

 
ドル/円112.09  ~ 112.74

ユーロ/ドル1.1378~ 1.1410

ユーロ/円 127.76 ~ 128.44

NYダウ -608.01→ 24,583.42ドル

GOLD -5.70  →1,231.10ドル 

WTI +0.39   →66.82ドル 

米10年国債 -0.064 → 3.103%

 
本日の注目イベント

トルコ トルコ中銀政策金利発表
独   独11月GFK消費者信頼感
独   独9月ifo景況感指数
欧   ECB政策金利発表
欧   ドラギ・ECB総裁記者会見
米   9月耐久財受注
米   新規失業保険申請件数
米   9月中古住宅販売件数成約指数
米   企業決算 →インテル、アルファベット、アマゾン、ツイッター


 昨日の東京時間では、朝方株価がマイナスで始まったことで112円32銭前後までドル安が進みましたが、午後に株価が急速に切り返し、結局プラスで引けたことでドル円も反発。NY時間にかけて112円74銭までドルが緩やかに上昇しましたが、NY株が再び大幅に下落したことで、ドル円も112円09銭まで売られています。株価の乱高下に振り回される展開が続いており、引き続き株価の動きがドル円のドライバーになっています。

 昨日のNY株の大幅下落は、これといって明確な理由を見つけるのが難しい状況です。多くの専門家が「テクニカル的な下げ」という言葉を引用しており、今月の初めに最高値を更新したダウは、既に2000ドル以上も下げています。米中貿易戦争や、サウジの政治的リスクを含む中東情勢の悪化など、投資家がリスク回避の姿勢を強める材料はありますが、これは今に始まったことではありません。「テクニカル的な下げ」でダウが608ドル下げ、ナスダックも329ポイント下げる足元の相場環境が、非常に不安定で、脆弱だということでしょう。

 ドル円も株価の下落に伴ってドル売りが進みましたが、それでも112円台を維持しています。「この環境下でよく健闘している」と言えるし、取引そのものが盛り上がらないのではないかとの懸念もあります。もっとも、米長期金利が低下したと言ってもまだ3.1%台であることから、米金利高がドルを支えている側面もあろうかと思います。トランプ大統領は中間層向けの減税を近日中に発表する予定です。11月6日の中間選挙に向けてのアピールと見られていますが、減税の財源が国債の増発である以上、米長期金利の一段の低下は予測しにくいと言わざるを得ません。

 ドル円は111円台半ば~113円のレンジが続いていますが、明確な方向感はありません。日足チャートでは一目均衡表の「雲」が下落を抑える構図になっており、まだ上昇トレンドを維持していると見られますが、足もとでは「52日移平均線」などやや短かめの移動平均線にサポートされています。今回の下落局面で5回試して全て押し戻されてきた、111円台半ばから後半のサポートゾーンを割り込むのかどうかは、全て今後の株価次第ということになります。今のところ株価ほど値幅の出ないドル円ですが、油断はできません。1日で1円どころか、2円以上も値を飛ばす事態がないとはいえません。上記レンジを外れる事態も想定しておく必要があろうかと思います。

 本日は日本株の下げに伴い111円台テストという展開が予想されますが、注目は今夜のNY株式市場の動きです。注目の「FANG銘柄」の決算発表が予定されているからです。今年前半からのNY株式市場の上昇を牽引してきたのはアップルやアマゾンなどのハイテク株でした。好決算をたたき出し再び株価反転の起爆剤になるのか、あるいは失望売りで相場下落にさらに拍車をかけるのか、注目されます。ドル円の予想レンジは111円50銭~112円50銭程度とし、目線はやや下方を意識しています。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)