豪9月失業率が約6年5カ月ぶりの低水準に改善したものの、豪ドル/円が80.30円台で伸び悩んでいるのは、中国景気の先行きに不透明感が強いためだろう。本日は、オンショア人民元の対ドル相場が約1年9カ月ぶりの安値を付けた他、上海株がほぼ4年ぶりの安値に沈むなど、市場では「中国売り」が強まっている。

 そうした中、明日には中国7-9月期国内総生産(GDP)が発表される。市場予想は前年比+6.6%で、4-6月期の+6.7%から減速して2009年1-3月期以来の低水準に鈍化する見込みとなっている。同時に発表される9月鉱工業生産(予想:前年比+6.0%、前回:同+6.1%)などと合わせて、中国景気の減速懸念を助長しないか警戒しておく必要があろう。

 ただ、中国を除けば豪ドルの下落要因は少ない。本日発表された豪9月失業率は、豪中銀(RBA)の予測を大きく上回るペースで5.0%に改善した。したがって、過度な中国懸念が後退すれば、豪ドル/円には相応の上昇余地があると考えられる。昨日の本レポートで指摘したように、チャート面でも先週に付けた79.02円前後の安値で「2番底」を確認した可能性が高まっている。明日発表される中国の一連の重要統計は豪ドル相場にとっても重要な分岐点となりそうだ。

(執筆:外為どっとコム総合研究所  編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)