ドル円は112円台前半でNYでの取引を終える。一時400ドルを超える上昇を見せたダウがマイナスに沈んだことで、111円88銭まで売られたが、その後買戻しが入り280ドルを超える上昇で引けたことで、ドル円も112円台に戻す。ユーロドルは小幅に反落。EU首脳会談を前にしたポジション調整と、ドル高から1.1535まで下落。

 株式市場は大きく反発。ハイテク株を中心に買戻しが入り、ダウは287ドル上昇。ナスダックも167ポイントの大幅反発。債券相場は反落。株価が反発したことで、債券は売りが優勢となり3日ぶりに下落。長期金利は3.16台に上昇。金は4日ぶりに反落。原油も小幅に上昇。

10月ミシガン大学消費者マインド(速報値) → 99.0

ドル/円   111.88 ~ 112.37
ユーロ/ドル 1.1535 ~ 1.1579
ユーロ/円  129.35 ~ 130.06
NYダウ   +287.16 → 25,339.99ドル
GOLD   -5.60   → 1,222.00ドル
WTI    +0.37   → 71.34ドル
米10年国債 +0.012  → 3.161%


本日の注目イベント

日  8月鉱工業生産(確定値)
米  10月NY連銀製造業景況指数
米  9月小売売上高
米  企業決算 → バンク・オブ・アメリカ


 ドル円は株式市場との相関性を強め、先週は日米株価の大幅下落の影響から111円台後半までドル安が進みました。先週後半の2日間で1400ドル近く下げたNYダウは、週末には大手ハイテク株を中心に買戻しが入り、3主要指数ともに反発しました。ドル円も戻り高値を試しましたが、上値は112円台半ばで抑えられ、再び112円台前半で推移している状況です。

 ドル円は111円80銭台を3度試して反発しており、この水準がサポートゾーンになりつつありますが、まだ予断は許しません。株価の動きに左右される相場展開が続くと見られ、NY株式市場の行方を注視するしかありません。米国では四半期決算発表が始まりました。企業業績の結果が株価に影響することは当然ですが、先週末、先陣を切って発表された米銀大手3行の決算は事前予想通り好調でした。ただ3行の決算発表後の株価はまちまちでしたが、今後続く主要企業の決算も概ね良好と見られており、その意味では株価の下落を抑える材料の一つになる可能性はあります。

 13日にバリ島で「G20」が開催されましたが、ムニューシン米財務長官は一部記者団に「これからの貿易交渉では、どの国とも為替問題を協議していく。日本を例外にすることはしない」と述べ、今後行われる日米物品貿易協定に「為替条項」を入れたい意向を示しました。既に合意しているカナダ、メキシコとの協定では「為替介入を含む競争的な通貨切り下げを自制する」との文言が明記されており、米国側はこの文言を入れたいようですが、日本としては何としても避けたいところです。

 この発言に関して茂木経済・再生担当大臣は昨日、「日米首脳会談を受けた共同声明でも為替の話はなかった」と述べ、その動きをけん制しています。米国の対日貿易赤字の6割以上は自動車です。関税を大きく引き上げられないとすれば、為替を円高方向にすれば、日本の自動車産業が大きな打撃を受けることを、トランプ政権は十分承知しています。中国、メキシコ、カナダとの貿易問題で、ある程度の成果を挙げてきたトランプ政権は、その矛先を日本に向け始めてきたという印象があります。

 ドル円は上述のように、株価がどこで落ち着くのかにかかっています。日米金利差に大きな変化はなく、株価が落ち着けば、ドル円も堅調に推移すると見られますが、今年2月と同じような動きでは、2日連続して大きく下げた株価はその後2日間もみ合った後、3日目に再び1000ドルを超える下落に見舞われました。今後1週間程度は乱高下が続くと見ておくべきでしょう。

 本日の予想レンジは111円50銭~112円50銭程度にします。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)