ドル円は引き続き堅調で、この日は東京市場と同様に114円台に乗せたが勢いはなく、113円台に押し戻される。高値は114円06銭だったが、動きは緩慢。ユーロドルは前日と同様な動きとなり、1.1564まで売られたが反発。株式市場は、米国がカナダとのNAFTAの再交渉で合意に達したことを好感。ダウは一時250ドル以上上昇し、最高値を更新する場面があったが引け値では192ドル高。債券相場は続落。長期金利は小幅に上昇し、3.08%台に。金は反落し、原油は大幅に上昇。リスク選好の流れから買われたとの説明だが、前日比2.05ドル上昇し、75ドル台と、約4年ぶりの高値を記録する。

9月ISM製造業景況指数    →  59.8
 

ドル/円113.89 ~ 114.06

ユーロ/ドル1.1564~ 1.1625

ユーロ/円 131.74 ~ 132.44

NYダウ +192.90 → 26,651.21ドル

GOLD -4.50 →1,191.70ドル 

WTI+2.05  →75.30ドル 

米10年国債 +0.025 → 3.084%


本日の注目イベント

豪  RBA、キャッシュターゲット
日  9月マネタリーベース
欧  ユーロ圏8月生産者物価指数
英  英9月建設業PMI
米  クオールズ・FRB副議長上院銀行委員会で証言
米  パウエル・FRB議長講演


 ドル円は東京時間でも、NY時間でも114円台には乗せましたが、予想した通り動きは緩慢で、さらに上値を試す展開ではなかたようです。引き続き日米ともに株価が堅調で、日経平均株価は昨日も125円上昇し、バブル崩壊後の戻り高値を更新しています。もっとも、バブルのピークは38,915円で、しかも時期は1989年の大納会だったと記憶しています。この年に生まれた子供でも、すでに30歳にならんとしているわけですから、もう遠い昔の話といえます。NYダウの方も、昨日のザラバでは250ドルほど上昇する場面もあり、こちらは史上最高値を更新していましたが、引け値では先週末比192ドルの上昇に終わっており、最高値更新には至っていません。それでも主要3指数ともに高水準で推移しており、投資家はかなりリスク選好姿勢を強めています。

 リスク選好の流れは原油価格にも及び、昨日はWTI原油価格も大幅に買われ、75ドル台まで上昇しました。OPECが減産体制を維持し、イランからの原油供給量が減るとの見方はあるものの、その前の週の引け値は70ドル台だったことを考えると、原油市場にも新規の投機的な資金が流入してきていることを伺わせます。

 米中の貿易戦争や、不安定な新興国通貨など、依然として不透明な材料はありますが、一方で昨日米国はカナダとNAFTAの再交渉で合意に達しており、足元の市場の反応は「好材料に反応し、悪材料には目をつぶる」動きを鮮明にしています。USTRが公表した、メキシコ、カナダとの新しい協定の名前は「USMCA」(米国・メキシコ・カナダ協定)で、単に3カ国の国名の頭文字を取ってつけたものですが、自動車の数量規制が入っています。メキシコ、カナダからの輸入乗用車をそれぞれ年間260万台として、その枠内のものについては高関税を課さないというものです。またこの協定には、「為替介入を含む競争的な通貨切り下げを自制する」という為替条項も導入されています。

 ドル円はここ20時間ほど、ほとんどもみ合いで動きはありません。短期的な動きを示す「1時間足」のMACDではデッドクロスが出ており、目先調整の可能性もあるかしれません。それでも、深押しする場面が見られないのがこのところの相場ですが、いったん手仕舞いする方法もありそうです。本日のレンジは113円50銭~114円20銭程度と見ますが、昨日のドルの高値である114円05銭前後が抜けるかどうかも確認したいところです。 (執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)