背景のはっきりしないドル/円の上昇が市場の一部で話題となっている。26日の米連邦公開市場委員会(FOMC)は、利上げ打ち止めを意識させたとして米長期金利の低下とドル安を誘発した。ところが、一夜明けた昨日のNY市場ではドルが全面高となり、ドル/円は年初来高値を更新。本日の東京市場では113.60円台に上値を伸ばす場面もあった。こうした手のひら返し的なドル高の背景については、月末・四半期末接近にともなう実需のドル買いや、イタリア財政不安によるユーロ安などが指摘されているが、どれも釈然としない面がある。

 それでも、ドル/円がチャート上の節目を突破したからには、テクニカルの教科書に沿って上向きの流れに乗るべきなのか、悩ましい局面だろう。ただ、「アノマリー」の面からも上昇基調の継続が示唆されている。10月のドル/円相場は、昨年まで7年連続で上昇中だ。また10-12月の四半期ベースで見ても6年連続で上昇している。中間決算を終えた機関投資家らが、下半期のスタートと同時に外モノ投資に動くとの理由などからドル高・円安が進みやすくなるほか、年末に向けてドル需要が高まりやすいためと考えられている。そうした観点からは、足元のドル/円の上昇は年末に向けた上昇を先取りする動きと言えるのかもしれない。7-9月期最終日となる本日の終値が、従来の年初来高値(113.39円前後)より高い水準を維持できるのか注目しておきたい。

(執筆:外為どっとコム総合研究所  編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)