ドル円は続伸し、今年1月に記録した113円38銭を上回り、年初高値となる113円47銭まで上昇。株価が反発し、経済指標も良好だったことでドル買いが加速。ユーロドルでもドル高ユーロ安が進む。イタリアの財政懸念からユーロが売られ、1.1639まで下落。

 株式市場は反発。耐久財受注などの経済指標が上振れしたこともあり、ダウは4日ぶりに54ドル上昇。ナスダック、S&P500も揃って反発。債券相場は小幅に反落し、長期金利は3.05%台へとやや上昇。ドル高の影響から金は11ドル下げ、1187ドル台に。原油価格は反発。


新規失業保険申請件数     → 21.4万件
4-6月GDP(確定値)   → 4.2%
8月耐久財受注        → 4.5%
8月中古住宅販売件数成約指数 → -1.8%

ドル/円   112.84 ~ 113.47
ユーロ/ドル 1.1639 ~ 1.1713
ユーロ/円  131.89 ~ 132.52
NYダウ   +54.65 → 26,439.93ドル
GOLD   -11.70 → 1,187.40ドル
WTI    +0.55  → 72.12ドル
米10年国債 +0.004 → 3.052%

本日の注目イベント

日  8月失業率
日  8月鉱工業生産
日  9月東京都区部消費者物価指数
中  9月財新製造業PMI
独  独9月失業率
欧  ユーロ圏9月消費者信頼感(速報値)
英  英4-6月期経常収支
英  英4-6月期GDP(確定値)
米  8月個人所得
米  8月個人支出
米  8月PCEコアデフレータ
米  9月ミシガン大学消費者マインド(確定値)
米  9月シカゴ購買部協会景気指数
米  バーキン・リッチモンド連銀総裁講演
米  ウィリアムズ・NY連銀総裁講演


 ドル円は昨日の東京時間では株価の大幅下落に伴って、一時112円55銭前後まで下落しましたが、海外市場に入ると切り返し、NYでは113円47銭までドル高が進みました。これでドル円は、直近高値や、今年1月の高値だけではなく、一時的には「200週移動平均線」も上抜けし、年初来高値を記録したことになります。

 ドル円の動きは前日と同じで、東京時間では売られましたが下げ切れずに、その後反発する展開です。異なったのは、昨日は日本株が大きく売り込まれたにもかかわらず、海外市場ではドルが大きく買われたことです。昨日は特にユーロドルでもドル高が進み、ユーロドルは1週間ぶりに1.16台半ばまで下落しました。ドルに対しては、ユーロの下落幅が大きかった分、ユーロ円も131円台まで売られています。さらに昨日は金も大幅に売られ、1190ドル台を割り込んで取引を終えており、昨日に限って見れば、ドル全面高の様相でした。

 ドル高の背景はこれまで述べてきたように、好調な景気にあります。昨日発表された8月の耐久財受注は、事前予想の「2.0%」を大きく上回る「4.5%」でした。貿易戦争を仕掛けている米国ですが、依然として景気拡大が続いていると見られ、米中関税引き上げ合戦も泥沼化していますが、その影響が出るのはまだ先のようです。また、懸念された日米貿易協議(FFR)では2国間協議である「日米物品協定」の交渉開始で合意し、最悪の事態である自動車への25%の関税引き上げは回避できています。これも、ドル円の支援材料として市場は受け止めたはずです。ただ自動車への関税問題は、「協議が行われている間は追加関税は課さない」という確認事項に過ぎず、今後協議が難航し決裂した場合には、その可能性は一気に高まってくることになります。

 中国への追加関税第3弾が発動され、日米貿易協議も終え、さらにはFOMCも利上げは予想通りだったものの、声明文ではやや「ハト派的」だったにもかかわらず、ドル円は下げるどころか、年初来高値をつけてきました。トランプ大統領自身がドル高を望んでいないため、今後どこで「ドル高けん制発言」が飛び出すのかわかりませんが、少なくともそこまでは警戒感を維持しながらも、ドル高が続くと予想するしかありません。水準が水準だけに追いかけて買うのは難しい局面ですが、下げたところでは拾う展開が続きそうです。一方で、ドルの上昇はあっても引き続きそのスピードは緩慢で、緩やかなものになると予想しています。

 本日のレンジは113円~113円70銭程度を予想します。(執筆者:佐藤正和・外為オンライン 編集担当:サーチナ・メディア事業部)(イメージ写真提供:123RF)